現代国語Ⅱ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 現代国語Ⅱ
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般教育科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 標準 現代文B (第一学習社), セレクト漢字検定5級-2級確認と演習(桐原書店)
担当教員 舩戸 美智子,鈴木 雄史

到達目標

【目的】
 日本語によるコミュニケーション力を高めるために、日本語の様々な文章の読解を通じて、筆者の意図を理解し、それについて自ら考え、それを伝えていく力を養うことを目的とする。

【到達目標】
1.本文の内容を的確に読み取り、筆者の主張を理解することができる。
2.漢字を含めた豊かな日本語表現によって、自分の考えを的確に表現することができる。
3.様々な文章の読解を通じて、広い視野から物事をみつめ、自己に対する認識を深めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1本文の内容を的確につかみ、筆者の主張が理解できる。本文の内容や筆者の主張を概ね理解することができる。本文の内容や筆者の主張を理解することができない。
評価項目2漢検3級から準2級の漢字を正しく書くことができる。漢検3級から準2級の漢字を7割程度書くことができる。漢検3級から準2級の漢字を6割程度も書くことができない。
評価項目3自分考えをわかりやすく表現することができる。自分考えをある程度表現することができる。自分考えをまとめて表現することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
随筆や小説、評論文や詩歌などの様々な文章に触れることによって、筆者の主張や表現したかったことを読み取り、その意図を理解していくことをめざす。
 また、その考え方を批判的にまたは発展的にエンジニアとして何をすべきか等という自らの問題として捉え、考えを深める。
 また、漢字を含めた日本語表現の豊かさを鑑賞しながら、それらの語彙力も身につけ、自らの考えを的確に表現できるコミュニケーション力を養う。
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心にして教科書の読解を進めていくが、適宜受講者に答えを求め、一緒に考えながら進めていく。
 漢字テストは3級から準2級の範囲を年間に渡って随時行っていく予定。
 
注意点:
予習として教科書に目を通し、わからない言葉は辞書で調べること。
自分で工夫したノートを作り、試験前は、必ず何度も本文を読むこと。
漢字テストの準備は計画的に自学自習で行ってくること。
長期休暇中の読書の課題は、必ず提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
「新しい地球観」
文章の論理的な構成を捉え、筆者の主張を理解することができる。
2週 「情けは人の…」1 筆者の主張や考えを適切に読み取ることができる。
3週 漢字テスト1
「情けは人の…」2
3級の漢字を書くことができる。筆者の主張や考えを適切に読み取ることができる。
4週 漢字テスト2
「個人研究と科学」1
3級の漢字を書くことができる。文章の論理的な構成を押さえ、筆者の論旨を理解することができる。
5週 「個人研究と科学」2 文章の論理的な構成を押さえ、筆者の論旨を理解することができる。
6週 「イリュージョンなしに世界は見えない」1
新しい発見に目を向け、日常生活をみつめ直すことができる。
7週 「イリュージョンなしに世界は見えない」2

新しい発見に目を向け、日常生活をみつめ直すことができる。
8週 中間試験解説
「僕らの時代のメディアリテラシー」1
これまでの単元の内容を復習し、理解することができる。
2ndQ
9週 「僕らの時代のメディアリテラシー」2 科学や情報が現代社会には不可欠であることを認識し、有効な活用法を模索することができる。
10週 漢字テスト3
「僕らの時代のメディアリテラシー」3
3級の漢字を書くことができる。科学や情報が現代社会には不可欠であることを認識し、有効な活用法を模索することができる。
11週 「山月記」1
小説を通読し、全体のあらすじを理解することができる。
12週
「山月記」2

主人公の気持ちの変化を捉えることができる。
13週 「山月記」3
中島敦略歴紹介
漢文調の文体の効果を理解し、小説のテーマを考えることができる。中島敦について知ることができる。
14週 期末試験
15週 期末試験解説 
漢字テスト4
これまでの単元の内容を復習し、理解することができる。3級の漢字をすべて書くことができる。
16週 夏季休暇課題
後期
3rdQ
1週 漢字テスト5
夏目漱石略歴紹介 「こころ」1
準2級の漢字を書くことができる。
夏目漱石の人物像を知り、教科書本文を通読しながら、概要を理解することができる。
2週 「こころ」2 登場人物のこころの動きを理解するができる。
3週 「こころ」3 登場人物のこころの動きを理解するができる。
4週 漢字テスト6
「こころ」4
準2級の漢字を書くことができる。登場人物のこころの動きを理解するができる。
5週 こころ」5
「食と想像力」1
小説のテーマについて議論することができる。
6週 「食と想像力」2 筆者の追体験をすることで、現代社会について考える糸口とすることができる。
7週 中間試験解説 
「思いこみの危険性」1
これまでの単元の内容を復習し、理解することができる。文章の論理構成を把握することができる。
8週 「思いこみの危険性」2 筆者の主張を正確に読み取ることができる。
4thQ
9週 「経験の教えについて」1 筆者の主張について論理構造を把握することができる。
10週 「経験の教えについて」2 筆者の主張について論理構造を把握することができる。
11週 漢字テスト7
要約文の書き方
準2級の漢字を書くことができる。
本文を用いて要約のしかたを身につける。
12週 「新しい博物学を」1 日常生活の問題について関心を持ち、筆者の主張を理解することができる。
13週 「新しい博物学を」2 日常生活の問題について関心を持ち、筆者の主張を理解することができる。
14週 詩を味わう 近現代詩の鑑賞のしかたを学び、言葉に対する感性を磨くことができる。
15週 期末試験解説 これまでの単元の内容を復習し、理解することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。2
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。2
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。2
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。2
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。2
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。2
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。2
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。2

評価割合

試験発表相互評価提出物ポートフォリオ漢字テスト合計
総合評価割合700010020100
基礎的能力700010020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000