到達目標
(科目コード:11141,英語名:Mechanics of Materials ⅠA) (授業計画の週は回と読替えること)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①.応力とひずみの概念,引張り・圧縮荷重,せん断荷重を受ける部材の応力解析法を理解できる。(30%) d1
②.簡単な静定問題と不静定問題の応力・変形解析法を理解できる。(40%) d1
③.円形断面棒のねじり荷重による応力解析法を理解できる。(20%) d1
④.組合せ応力の基礎について理解できる。(10%) d1
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 応力とひずみの概念,引張り・圧縮荷重,せん断荷重を受ける部材の応力解析法を詳細に理解できる。 | 応力とひずみの概念,引張り・圧縮荷重,せん断荷重を受ける部材の応力解析法を理解できる。 | 応力とひずみの概念,引張り・圧縮荷重,せん断荷重を受ける部材の応力解析法を概ね理解できる。 | 左記に達していない。 |
評価項目2 | 簡単な静定問題と不静定問題の応力・変形解析法を詳細に理解できる。 | 簡単な静定問題と不静定問題の応力・変形解析法を理解できる。 | 簡単な静定問題と不静定問題の応力・変形解析法を概ね理解できる。 | 左記に達していない。 |
評価項目3 | 円形断面棒のねじり荷重による応力解析法を詳細に理解できる。 | 円形断面棒のねじり荷重による応力解析法を理解できる。 | 円形断面棒のねじり荷重による応力解析法を概ね理解できる。 | 左記に達していない。 |
評価項目4 | 組合せ応力の基礎について詳細に理解できる。 | 組合せ応力の基礎について理解できる。 | 組合せ応力の基礎について概ね理解できる。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
材料力学は,機械・構造物や車両等の強度設計において,欠くことのできない工学の一分野である。本講義では,静力学(運動しない物体の力の平衡を扱う)を基礎にして,長方形断面棒や円形断面棒などの単純な断面形状をもつ物体を主として,これに作用する引張り荷重,圧縮荷重,ねじり荷重に対して,物体内にどのような力(物体内に生じる力すなわち応力)が生じ,どのように変形するかの基礎を,単純なモデルや機械・構造物の具体的事例を参考にしながら学ぶ。
〇関連する科目:物理C(前年度履修)、初等力学B(前年度履修)、材料力学ⅠB(後期履修)、材料力学Ⅱ(次年度履修)
授業の進め方・方法:
適宜、授業内容に関する範囲の課題を課すので、課題に取り組む過程にて、教科書をよく読み、理解を深めること。
毎回の授業および試験時には、必ず電卓を持参すること。
注意点:
数学の基礎知識(初等関数の微分積分と簡単な微分方程式が解けること等)が必要である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
なぜ材料力学を学ぶか?応力とひずみの定義とその単位 |
荷重の種類および荷重による材料の変形を説明できる。 応力とひずみを説明できる。
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2週 |
フックの法則と弾性定数,材料試験 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。
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3週 |
棒の引張りと圧縮,許容応力と安全率 |
応力-ひずみ線図を説明できる。 許容応力と安全率を説明できる。
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4週 |
棒の引張りと圧縮(その1) |
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。 棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。
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5週 |
棒の引張りと圧縮(その2) |
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。 棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。
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6週 |
簡単な静定問題の解析 |
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。 棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。
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7週 |
前期中間試験 |
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8週 |
簡単な不静定問題の解析(その1) |
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。
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2ndQ |
9週 |
簡単な不静定問題の解析(その2) |
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。 線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。
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10週 |
簡単な不静定問題の解析(その3) |
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。
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11週 |
丸棒のねじりの応力,断面二次極モーメント,極断面係数 |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。
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12週 |
丸棒のねじり基礎式といくつかの演習問題 |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。
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13週 |
ねじり演習問題及び不静定問題のいくつかの具体例 |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。
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14週 |
組み合わせ応力(その1) |
多軸応力の意味を説明できる。
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15週 |
組み合わせ応力(その2) |
多軸応力の意味を説明できる。
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16週 |
期末試験 17週:試験解説と発展授業 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | |
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 4 | 前1 |
応力とひずみを説明できる。 | 4 | 前1 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
許容応力と安全率を説明できる。 | 4 | 前3 |
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。 | 4 | 前8,前9 |
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。 | 4 | 前9,前10 |
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。 | 4 | 前3 |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 4 | 前11 |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 4 | 前11,前12 |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 4 | 前12,前13 |
多軸応力の意味を説明できる。 | 4 | 前14,前15 |
評価割合
| レポート課題 | 中間試験 | 期末試験 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 30 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 30 | 30 | 40 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |