システム情報工学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 システム情報工学
科目番号 0016 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科専門共通科目 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 適宜プリントを配布する。
担当教員 竹部 啓輔

到達目標

(科目コード:A0360,英語名:Advanced Information Systems)(本科目は第4学期に実施する。週に2回行うので十分注意すること。授業計画の週は回と読み替えること。)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、長岡高専の学習・教育到達目標との関連は次の通りである。
①システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を理解する。30% (C3), (E2)、②基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について理解する。30% (C3)、③プロジェクトマネジメントの手法を理解する。40% (C3), (E2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を説明できる。システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を理解する。システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を概ね理解する。システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を理解していない。
評価項目2基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について説明できる。基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について理解する。基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について概ね理解する。基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について理解していない。
評価項目3プロジェクトマネジメントの手法を説明できる。プロジェクトマネジメントの手法を理解する。プロジェクトマネジメントの手法を概ね理解する。プロジェクトマネジメントの手法を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
システムの構築は、全体をよく見渡し、分析する作業から始まる。最初の段階でボタンの掛け違いを残したまま構築作業を行うと、取り返しがつかないことになってしまうからである。本講義では、前半、システムを構築するために必要なプロセスや、そこで用いられる手法について学び、後半では、大掛かりなシステム等の開発を立案し、開発、運用へと事業を進めていくための方法論として重要となっているプロジェクトマネジメントについて学ぶ。
○関連する科目: 制御工学B(機械工学科、前々年度履修)、システム制御工学B(電気電子システム工学科、前年度履修)、制御工学IB(電子制御工学科、前々年度履修)
授業の進め方・方法:
座学である。
この授業は学修単位科目のため、事前・事後学習として「週ごとの到達目標」欄に示す課題などを実施する。各回の授業の最初に、それまでの学習内容を範囲とした小テストを行う。
注意点:
ほぼ毎回、授業開始時に小テストを実施する。遅刻のないように注意してほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業内容の説明
システム設計とシステムエンジニア
システムエンジニアという職種がどのようなものか理解する
2週 システム開発プロジェクト(1) 情報システムとは 情報システムとは何か理解する
システム設計の概要に関する小テスト
3週 システム開発プロジェクト(2) ITスキル標準 専門分化について理解する
システム開発プロジェクトの概要に関する小テスト
4週 システム化の全体をつかむ(1) システム化のプロセス システム化のプロセス全体について概要を理解する
専門分化に関する小テスト
5週 システム化の全体をつかむ(2) ウォーターフォールモデル/プロトタイピング法 ウォーターフォールモデルについて理解する
プロトタイピング法などの開発手法について理解する
システム化のプロセスに関する小テスト
6週 システム化の全体をつかむ(3) システム化における各種手法(文書化) システム開発において、文書化の際に用いられる図にどのようなものがあるか理解する
開発モデルに関する小テスト
7週 システム化の全体をつかむ(4) システム化における各種手法(見積もり・意思決定) 見積もり手法について理解する
文書化に関する小テスト
8週 システム化の全体のまとめ 見積もり手法・意思決定法に関する小テスト
4thQ
9週 プロジェクトマネジメント(1) プロジェクトマネジメントとは プロジェクトマネジメントとは何か、その概略を理解する
10週 プロジェクトマネジメント(2) プロジェクトの目標を明確にする プロジェクトマネジメントの標準的なステップを理解する
プロジェクト目標を明確にする手法を理解する
プロジェクトマネジメントの概略に関する小テスト
11週 プロジェクトマネジメント(3) ワークパッケージを洗い出す ワークパッケージを洗い出し、WBSを作る手順を理解する
プロジェクトマネジメントの標準的なステップに関する小テスト
12週 プロジェクトマネジメント(4) 役割分担、所要時間の見積もり WBSをもとに役割分担や所要時間の見積もりを行っていく手順を理解する
WBSに関する小テスト
13週 プロジェクトマネジメント(5) クリティカルパスを見つける 作業ネットワーク図の作り方を理解する
クリティカルパス分析の方法を理解する
役割分担や所要時間の見積もりに関する小テスト
14週 プロジェクトマネジメント(6) リスクに備える/進捗をコントロールする リスク分析の手法を理解する
プロジェクトの進捗の管理方法について理解する
クリティカルパス分析に関する小テスト
15週 プロジェクトマネジメントのまとめ リスクマネジメント等に関する小テスト
16週 期末試験
17週:試験返却と解説、発展授業
試験時間:80分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。4後8,後16
専門的能力分野別の専門工学情報系分野コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。5後8,後16
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。5後8,後16
プロジェクト管理の必要性について説明できる。5後16
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。5後16
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。5後8,後16

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合7030100
基礎的能力301040
専門的能力301040
分野横断的能力101020