熱力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 熱力学Ⅱ
科目番号 0103 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 JSMEテキストシリーズ 熱力学(日本機械学会)
担当教員 白川 英観

到達目標

自動車のエンジンや飛行機のジェットエンジンなどは,燃料を燃やすことによって得られる熱エネルギーを力学的エネルギー(仕事)に変換する機器である.一方,冷蔵庫や冷暖房機器などは,電気エネルギーなどを熱エネルギーに変換する機器である.熱力学では,これらのエネルギーの変換方法や動作原理をまとめた学問である.
本授業では,熱エネルギーを仕事に変換する熱機関のサイクルや,仕事から熱エネルギーに変換する冷凍機やヒートポンプのサイクルを理解し,利用できること,さらに,蒸気サイクルおよび複合サイクルを理解し,利用できることを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
熱機関を説明できる.熱から仕事を得る熱機関を詳細に説明できる.サ熱から仕事を得る熱機関を説明できる.熱から仕事を得る熱機関を説明できない.
冷凍機.ヒートポンプを説明できる. 仕事から熱を得る冷凍機.ヒートポンプを詳細に説明できる.仕事から熱を得る冷凍機.ヒートポンプを説明できる.仕事から熱を得る冷凍機.ヒートポンプを説明できない.
カルノーサイクルを理解し,エクセルギーを説明できる.カルノーサイクルを理解し,エクセルギーを詳細に説明できる.カルノーサイクルを理解し,エクセルギーを説明できる.カルノーサイクルを理解し,エクセルギーを詳細に説明できない.
ギブス関数などの自由エネルギーを理解し,化学反応熱を計算できる.ギブス関数などの自由エネルギーを理解し,化学反応熱を正確に計算できる.ギブス関数などの自由エネルギーを理解し,化学反応熱を計算できる.ギブス関数などの自由エネルギーを理解し,化学反応熱を計算できない.
ガスサイクルを理解し,熱と仕事,効率を求めることができる.ガスサイクルを理解し,熱と仕事,効率を正確に求めることができる.ガスサイクルを理解し,熱と仕事,効率を求めることができる.ガスサイクルを理解し,熱と仕事,効率を求めることができない.
湿り蒸気を理解し,乾き度などを求めることができる.湿り蒸気を理解し,乾き度などを正確に求めることができる.湿り蒸気を理解し,乾き度などを求めることができる.湿り蒸気を理解し,乾き度などを求めることができない.
蒸気サイクルを理解し,熱と仕事,効率を求めることができる.蒸気サイクルを理解し,熱と仕事,効率を正確に求めることができる.蒸気サイクルを理解し,熱と仕事,効率を求めることができる.蒸気サイクルを理解し,熱と仕事,効率を求めることができない.
複合サイクルを説明できる.複合サイクルを詳細に説明できる.複合サイクルを説明できる.複合サイクルを説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(e) 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
自動車のエンジンや飛行機のジェットエンジンなどは,燃料を燃やすことによって得られる熱エネルギーを力学的エネルギー(仕事)に変換する機器である.一方,冷蔵庫や冷暖房機器などは,電気エネルギーなどを熱エネルギーに変換する機器である.熱力学では,これらのエネルギーの変換方法や動作原理をまとめた学問である.
本授業では,熱エネルギーを仕事に変換する熱機関のサイクルや,仕事から熱エネルギーに変換する冷凍機やヒートポンプのサイクルを理解し,利用できること,さらに,蒸気サイクルおよび複合サイクルを理解し,利用できることを目標とする.
授業の進め方・方法:
講義および演習で実施する.なお,授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある.
注意点:
熱エネルギーは直接に見ることができないが,そのエネルギーによって様々な機器が作動する.授業では,実際の現象を示しながら説明するが,抽象的な表現や取扱いが多いため,自分の頭で現象をイメージしながら学習してください.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業計画説明,熱と仕事 理想気体の各種変化における熱と仕事を求めることができる.
2週 熱機関 カルノーサイクルにおける熱と仕事,効率を求めることができる.
3週 冷凍機,ヒートポンプ 逆カルノーサイクルにおける熱と仕事,成績係数を求めることができる.
4週 エクセルギーと自由エネルギー,化学反応熱 エクセルギー自由エネルギー尾を理解し,化学反応熱を求めることができる.
5週 ガスサイクル(1) オットーサイクル,ディーゼルサイクル,サバテサイクルを説明できる.
6週 総合演習Ⅰ カルノーサイクル,ガスサイクル,化学反応熱の問題を解くことができる.
7週 中間試験
8週 中間試験解答解説
4thQ
9週 ガスサイクル(2) ブレイトンサイクル,ブレイトン再生サイクルを説明できる.
10週 蒸気サイクル(1) 湿り蒸気,乾き度などを説明できる.
11週 蒸気サイクル(2) ランキンサイクル,再熱ランキンサイクルを説明できる.
12週 蒸気サイクル(3) 再生ランキンサイクルを説明できる.
13週 複合サイクル
ランキンサイクル
ガスサイクル+ランキンサイクルの複合サイクルを説明できる.
14週 総合演習Ⅱ ガスサイクル,蒸気サイクルの問題を解くことができる.
15週 期末試験
16週 期末試験解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。4
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4後1
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4
サイクルをT-s線図で表現できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100