電子回路II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子回路II
科目番号 16410 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 相田貞蔵他「基礎電子回路」(倍風館)
担当教員 深見 哲男

到達目標

1.変成器結合還増幅の仕組みを理解し,増幅器定数を計算できる。
2.同調増幅の仕組みを理解し,増幅器定数を計算できる。
3.発振回路の仕組みを説明できる。
4.具体的な発振回路の条件を計算できる。
5.差動増幅の仕組みを理解し,CMRRが計算できる。
6.電力増幅の仕組みを理解し,電力効率を計算できる。
7.増幅器の雑音計算ができる。
8.現実のOPアンプ回路の性能について説明できる。
9.演算に応用するオペアンプ回路の仕組みを説明できる。
10.トランジスタの動作からデジタル回路の仕組みを理解できる。
11.コンピュータ計測・制御の仕組みを説明できる。
12.A/D,D/A回路を説明できる。
13.周波数分割多元接続を説明できる。
14.AM回路を理解し,説明できる。
15.FM回路を理解し,説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1~6基本的電子回路を理解し,説明できる基本的電子回路を説明できる基本的電子回路を説明できない
到達目標7電子回路の雑音を,説明・計算できる電子回路の雑音を説明できる電子回路の雑音を説明できない
到達目標8,9演算増幅器回路を設計できる。演算増幅器回路を理解できる。演算増幅回路を理解できない。
到達目標10~12デジタルICを使用できる。デジタルICを説明できるデジタルICを説明できない
到達目標13~15FDMAを十分説明できるFDMAを説明できるFDMAを説明できない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム A1 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(電気電子工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会において必要欠くべからざるものである電子機器は,能動素子を含んだ基本電子回路群の集群されたものである。電子回路Ⅱは,電子回路Iで修得したトランジスタ等の素子を利用して,種々の機能を持った基本的な電子回路について修得する。この授業をとおして,電子回路システムの専門的知識を身につけ,解析・開発ができることを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業時間は,60分程度の講義と30分程度の演習によって基本的に構成する。演習時間を積極的に利用し,疑問点や不明な点をなくすること。
授業時間外でも疑問点や不明点が生じた場合,質問にくること(Eメールでアポイントをとったほうが良い)
授業の取組方は,学生個々の理解を示す授業時間+家庭学習の結果を示す演習書の提出で把握する。
注意点:
前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験の定期試験を実施する。
前期成績=前期中間試験(45%)+前期期末試験(45%)+授業の取組方(10%)
学年末成績=全定期試験(80%)+電子回路達成度試験(10%)+全授業の取組方(10%)
電子回路達成度試験は,合格点を60点とし,合格しない学生は本科目が不可となる。成績の評価基準として60点以上を合格とする。
【成績が不本意な学生に対して:前期中間,前期末,後期中間の各定期試験後,指定された期限内に良好なレポートを提出したものに対し再試験を各1回だけ行う。ただし,再試験の評価は定期試験の0.8倍までとして定期試験の評価と置き換える。】
【電子回路達成度試験に不合格の者は,指定した補講を受けた場合,2月上旬に再試験を受験できる。再試験で合格した場合の点数は,60点とする。】

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 変成器結合増幅回路 1 (C結合と変成器結合) 変成器結合還増幅の仕組みを理解し,増幅器定数を計算できる。
2週 変成器結合増幅回路 2 (増幅回路) 変成器結合還増幅の仕組みを理解し,増幅器定数を計算できる。
3週 同調増幅回路 1 (共振,Q,帯域幅) 同調増幅の仕組みを理解し,増幅器定数を計算できる。
4週 同調増幅回路 2 (増幅回路) 同調増幅の仕組みを理解し,増幅器定数を計算できる。
5週 発振回路 1(原理,CR) 発振回路の仕組みを説明できる。
6週 発振回路 2(LC) 具体的な発振回路の条件を計算できる。
7週 発振回路 3(LC,水晶振動子) 具体的な発振回路の条件を計算できる。
8週 発振回路 4(PLL) 具体的な発振回路の条件を計算できる。
2ndQ
9週 CMOSマルチバイブレータ 具体的な発振回路の条件を計算できる。
10週 差動増幅回路とCMRR (OPアンプ) 差動増幅の仕組みを理解し,CMRRが計算できる。
11週 電力増幅回路と電力効率 1 電力増幅の仕組みを理解し,電力効率を計算できる。
12週 電力増幅回路と電力効率 2 電力増幅の仕組みを理解し,電力効率を計算できる。
13週 雑音,S/N,雑音指数 1 増幅器の雑音計算ができる。
14週 雑音,S/N,雑音指数 2 増幅器の雑音計算ができる。
15週 試験返却と前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 実際のオペアンプの性能 現実のOPアンプ回路の性能について説明できる。
2週 オペアンプの応用 演算に応用するオペアンプ回路の仕組みを説明できる。
3週 デジタル回路の基礎 1(基本ゲート回路) トランジスタの動作からデジタル回路の仕組みを理解できる。
4週 デジタル回路の基礎 2(基本ゲート回路) トランジスタの動作からデジタル回路の仕組みを理解できる。
5週 計測・制御IO 1(システム表現,D/A) コンピュータ計測・制御の仕組みを説明できる。
6週 計測・制御IO 2(A/Dとサンプルホールド回路) A/D,D/A回路を説明できる。
7週 計測・制御IO 3(各種A/D) A/D,D/A回路を説明できる。
8週 試験返却,総合復習
4thQ
9週 総合復習
10週 電子回路達成度試験(3年-4年後期中間までの内容)
11週 変復調回路 1(AM変調) 周波数分割多元接続を説明できる。
12週 変復調回路 2(AM復調) AM回路を理解し,説明できる。
13週 変復調回路 3(FM変調) FM回路を理解し,説明できる。
14週 変復調回路 4(FM復調) FM回路を理解し,説明できる。
15週 試験返却と今後の展望
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000