計測制御工学

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計測制御工学
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 川田昌克 「MATLAB/Simulink による現代制御入門」 (森北出版)
担当教員 河合 康典

到達目標

1.古典制御理論と現代制御理論の利点を理解する。
2.状態空間表現を理解し, 伝達関数表現から変換できるようになる。
3.線形システムの遷移行列, 時間応答の計算ができるようになる。
4.可制御性, 極配置法を理解できる。
5.サーボシステムの設計法を理解できる。
6.オブザーバを理解できる。
7.リアプノフの安定定理を理解できる。
8.最適レギュレータを理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1古典制御理論と現代制御理論の利点を理解する。現代制御理論の利点を理解する。古典制御理論の利点を理解する。
到達目標 項目2伝達関数表現から状態空間表現に変換できる。状態空間表現が理解できる伝達関数表現が理解できる。
到達目標 項目3線形システムの時間応答の計算ができる。線形システムの遷移行列が計算できる。線形システムの遷移行列が計算できない。
到達目標 項目4可制御性, 極配置法で設計できる。極配置法を理解できる。可制御性を判別できる。
到達目標 項目5サーボシステムの設計ができる。サーボシステムの設計法を理解できる。サーボシステムの設計法を理解できない。
到達目標 項目6オブザーバを設計できる。オブザーバを理解できる。オブザーバを理解できない。
到達目標 項目7リアプノフの安定定理で安定性を判別できる。リアプノフの安定定理を理解できる。リアプノフの安定定理を理解できない。
到達目標 項目8最適レギュレータを設計できる。最適レギュレータを理解できる。最適レギュレータを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

創造工学プログラム A1 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(機械工学) 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(電気電子工学&情報工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代制御理論の基礎について, 線形システムを状態方程式で表現し, 時間領域での制御系設計を学習する。特に線形システムにおける時間応答, 可制御性, 極配置法を学んだ後, サーボシステム, オブザーバとリアプノフの安定定理について理解し, 最適レギュレータによる制御系設計を学習する。この授業では, 計測制御で必要な専門技術に関する知識と理論的解析手法を身につけ, 問題提起とその解決方法を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】毎回授業外学修時間に相当する分量の予習・復習課題を与えるので必ず提出すること。
【関連科目】制御工学,制御工学I,制御工学II
【MCC対応】
注意点:
平常時の予習, 復習が大切である。
課題のレポートは必ず提出すること。
履修の先修条件:伝達関数表現に基づいたフィードバック制御系を理解していること。
制御工学(5M), 制御工学I(4E), 制御工学II(5E), 制御工学(4I)
【評価方法・評価基準】成績の評価基準として60点以上を合格とする。
中間試験, 期末試験を実施する。
前期末:中間試験(40%), 期末試験(40%), レポート(20%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 古典制御理論から現代制御理論へ 古典制御理論で困難な多入力多出力システムを容易にする現代制御理論の重要性を理解する。
2週 システムの状態空間表現 状態空間表現と伝達関数表現の関係を理解する。
3週 線形システムの時間応答 遷移行列の求め,時間応答が計算できるようになる。
4週 線形システムの時間応答【演習】 MATLABで遷移行列の求め,時間応答が計算できるようになる。
5週 状態フィードバックによる制御 状態フィードバックによりレギュレータ制御を理解する。可制御について理解する。極配置法について理解する。
6週 状態フィードバックによる制御【演習】 MATLABで状態フィードバックによりレギュレータ制御,極配置法について計算できる。
7週 サーボシステムの設計 状態フィードバックにフィードフォワードを付加することで目標値追従できることを理解する。外乱を除去しつつ目標値に追従させるサーボシステムを理解して,設計手法を習得する。
8週 サーボシステムの設計【演習】 MATLABで目標値追従できることを確認し,サーボシステムの設計ができる。
2ndQ
9週 オブザーバと出力フィードバック 状態が検出できないときに,観測量の時間微分を利用した状態推定を習得する。同一次元オブザーバを用いた状態推定と出力フィードバック制御を習得する。
10週 オブザーバと出力フィードバック【演習】 MATLABで状態推定を確認する。同一次元オブザーバを用いた出力フィードバック制御を設計できる。
11週 リアプノフの安定性理論 リアプノフの安定定理を習得する。
12週 最適レギュレータ 最適レギュレータによるコントローラの設計法を習得する。最適サーボシステムによるコントローラの設計
法を習得する。
13週 最適レギュレータ【演習】 MATLABで最適レギュレータと最適サーボシステムによるコントローラの設計ができる。
14週 制御系設計演習 倒立振子システムに対して,最適レギュレータと最適サーボシステムによるコントローラの設計ができる。
15週 前期復習 復習する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験ポートフォリオ合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000