解析Ⅲ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 解析Ⅲ
科目番号 0139 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「微分積分2」「微分積分2問題集」,「応用数学」,「応用数学問題集」(森北出版)
担当教員 井之上 和代

到達目標

(1) 微分方程式の意味を理解し、基本的な1階線形微分方程式を解くことができる。
(2) 定数係数2階線形微分方程式を解くことができる。
(3) 複素関数の基礎的な概念(複素数の計算,正則関数の性質)を理解している.
(4) 複素積分,ローラン展開,留数を理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1事象から1階線形微分方程式をたて、解くことができる。基本的な1階線形微分方程式を解くことができる。基本的な1階線形微分方程式を解くことができない。
評価項目2事象から定数係数2階線形微分方程式をたて、解くことができる。定数係数2階線形微分方程式を解くことができる。定数係数2階線形微分方程式を解くことができない。
評価項目3ローラン展開および留数を求めることができる。複素関数の基本的な性質を理解している。コーシー・リーマンの関係式を理解している。複素関数の基本的な性質を理解していない。コーシー・リーマンの関係式を理解していない。
留数定理を用いて、複素積分の計算ができる。基本的な複素積分の計算ができる。コーシーの積分定理を理解している、基本的な複素積分の計算ができない。コーシーの積分定理を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる
JABEE JB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年までに学習した解析(Ⅰ,Ⅱ)や線形代数の内容を基本として、
微分方程式や複素関数論について学ぶ。
これらの基本的な概念の習得と、その応用問題に対する習熟を目指す。
授業の進め方・方法:
授業はプリント教材を利用し、講義と演習を行う。概念の導入には具体的かつ直感的に理解しやすい例を利用し、適宜数式処理や関数グラフの描画ソフトウェアなどを用いて理解を助ける。また、問題演習や毎回の課題により理解と定着を確認する。
この科目は、学修単位科目「B」である。 ただし、授業外学修の時間を含む。
注意点:
100点満点で評価する。
前期、後期ごとに、試験(テスト満点点数の総計を100とする)8割、課題2割とし、学年成績は前期と後期の点数の平均点とする。学年成績が60点以上で合格とする。
試験の成績により適宜追試を実施することがあるが、課題の提出状況が芳しくない場合は追試の対象外とするので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・1階微分方程式 (1)
【授業外学習】課題に取り組む
微分方程式の意味を理解している。変数分離形の微分方程式を解くことができる。
2週 定数係数2階線形微分方程式
【授業外学習】課題に取り組む
定数係数2階線形微分方程式の解法を理解している。
3週 1階微分方程式(2)
【授業外学習】課題に取り組む
1階線形微分方程式を解くことができる。
4週 1階微分方程式(3)
【授業外学習】課題に取り組む
1階線形微分方程式を解くことができる。
5週 定数係数2階線形微分方程式と応用(1)
【授業外学習】課題に取り組む
定数係数2階線形微分方程式の解法を理解し、応用問題を解くことができる。
6週 定数係数2階線形微分方程式と応用(2)
【授業外学習】課題に取り組む
定数係数2階線形微分方程式の解法を理解し、応用問題を解くことができる。
7週 複素数の復習
【授業外学習】課題に取り組む
複素数の相等、共役複素数について理解し,複素数の四則演算ができる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 複素平面
【授業外学習】課題に取り組む
複素平面を理解し、複素数を図示できる.複素平面上の図形の方程式を理解する.
10週 極形式
【授業外学習】課題に取り組む
極形式を理解し、複素数を極形式で表すことができる。
11週 複素関数
【授業外学習】課題に取り組む
複素関数の領域について理解している.z平面とw平面の対応を理解している.
12週 複素関数の極限
【授業外学習】課題に取り組む
複素関数の極限について理解している。
13週 "複素関数の微分
【授業外学習】課題に取り組む"
複素関数の微分の定義について理解し、微分の計算ができる。
14週 複素関数の微分
【授業外学習】課題に取り組む
コーシー・リーマンの関係式を理解し、利用できる。
15週 学習のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 複素関数の微分
【授業外学習】課題に取り組む
正則関数について理解し、基本的な関数の導関数を求めることができる。
2週 複素関数の微分
【授業外学習】課題に取り組む
正則関数について理解し、基本的な関数の導関数を求めることができる。
3週 複素関数の積分(1)
【授業外学習】課題に取り組む
複素関数の積分の定義を理解している。
4週 複素関数の積分(2)
【授業外学習】課題に取り組む
複素関数の積分の基本的な計算ができる。
5週 コーシーの積分定理
【授業外学習】課題に取り組む
コーシーの積分定理を理解している.
6週 コーシーの積分表示(1)
【授業外学習】課題に取り組む
コーシーの積分表示を理解している.
7週 コーシーの積分表示(2)
【授業外学習】課題に取り組む
コーシーの積分表示(拡張)を理解している。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 関数の展開
【授業外学習】課題に取り組む
テイラー展開の復習。複素関数の級数について理解している。
10週 ローラン展開
【授業外学習】課題に取り組む
ローラン展開について理解している。
11週 ローラン展開
【授業外学習】課題に取り組む
特異点の種類を理解し、分類できる。
12週 留数
【授業外学習】課題に取り組む
留数を求めることができる。
13週 留数定理(1)
【授業外学習】課題に取り組む
留数定理を理解し、複素積分の計算ができる。
14週 留数定理(2)
【授業外学習】課題に取り組む
留数定理を理解し、複素積分を用いて実関数の積分を求めることができる。
15週 学習のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後2

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000