解析Ⅲ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 解析Ⅲ
科目番号 0150 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「微分積分2」「微分積分2問題集」,「応用数学」,「応用数学問題集」(森北出版)
担当教員 長水 壽寛

到達目標

(1) 極方程式で表された図形の面積や長さを求めることができる。
(2) 2変数関数の極値を求めることができる。
(3) 基本的な微分方程式を解くことができる。
(4) 複素関数の基礎的な概念(複素数の計算,正則関数の性質)を理解している.
(5) 複素積分,ローラン展開,留数を理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数値積分を用いて、与えられた図形の面積を求めることができる。極方程式で表された図形の面積や長さを求めることができる。極方程式で表された図形の面積や長さを求めることができない。
評価項目2条件付き極値の問題を解くことができる。2変数関数の極値を求めることができる。2変数関数の極値を求めることができない。
評価項目3発展的な、1階および2階の微分方程式の解を求めることができる。基本的な、1階および2階の微分方程式の解を求めることができる。基本的な、1階および2階の微分方程式の解を求めることができない。
評価項目4ローラン展開および留数を求めることができる。複素関数の基本的な性質を理解している。コーシー・リーマンの関係式を理解している。複素関数の基本的な性質を理解していない。コーシー・リーマンの関係式を理解していない。
評価項目5留数定理を用いて、複素積分の計算ができる。基本的な複素積分の計算ができる。コーシーの積分定理を理解している、基本的な複素積分の計算ができない。コーシーの積分定理を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる
JABEE JB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年までに学習した解析Ⅰ・Ⅱや線形代数の内容を基本として、
2変数関数の極値、微分方程式および複素関数論について学ぶ。
これらの基本的な概念の習得と、その応用問題に対する習熟を目指す。
授業の進め方・方法:
予習を前提とし、学び合いを中心とした方法で行う。
必要であればプリントや自作の教材を配布し、具体的な問題を扱う。
節ごとに小テストを行い、理解と定着の確認を行う。
この科目は、学修単位科目「B」である。 ただし、授業外学修の時間を含む。毎週の予習と問題演習を課す。
注意点:
100点満点で評価する。
学年末成績は前期成績と後期成績の平均点で、60点以上を合格とする。
2020年度は、課題点のみで評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・復習 
【授業外学修】予習
1変数および2変数関数の微分積分の復習
2週 極方程式と面積
【授業外学修】予習と課題に取り組む
極方程式で表された図形の面積を求めることができる。
3週 極方程式で表された曲線の長さ
【授業外学修】予習と課題に取り組む
極方程式で表された曲線の長さを求めることができる。
4週 数値積分
【授業外学修】予習と課題に取り組む
台形公式を用いて、与えられた図形の面積の近似値を求めることができる。
5週 2変数関数の極値
【授業外学修】予習と課題に取り組む
2変数関数が極値をとりうるための必要条件を理解している。
6週 2変数関数の極値の判定
【授業外学修】予習と課題に取り組む
2変数関数の極値の判定ができる。
7週 陰関数の微分
【授業外学修】予習と課題に取り組む
陰関数の微分法について理解している。
8週 条件付き極値
【授業外学修】課題に取り組む
条件付き極値の問題を解くことができる。
2ndQ
9週 2変数関数の極値のまとめ
【授業外学修】課題に取り組む
2変数関数の極値についての振り返り
10週 微分方程式(1)
【授業外学修】課題に取り組む
1階・2階微分方程式の復習
同次形
11週 微分方程式(2)
【授業外学修】課題に取り組む
ベルヌーイの微分方程式
12週 微分方程式(3)
【授業外学修】課題に取り組む
完全微分形
13週 微分方程式(4)
【授業外学修】課題に取り組む
2階微分方程式(非線形)
14週 微分方程式(5)
【授業外学修】課題に取り組む
連立微分方程式
15週 微分方程式(6)
【授業外学修】予習と課題に取り組む
微分方程式のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 複素数、複素平面
【授業外学修】予習と課題に取り組む
基本的な複素数の計算ができる.
複素数を複素平面に表すことができる。
2週 極形式
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素数を極形式で表すことができる.
3週 複素関数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素関数と実数の関数の違いを理解している.
4週 基本的な複素関数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
基本的な複素関数について説明ができる.
5週 正則関数、コーシー・リーマンの関係式
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素関数の極限値を求めることができる。
コーシー・リーマンの関係式を理解している。
6週 正則関数とその導関数
【授業外学修】予習と課題に取り組む
正則関数の性質を理解している。
基本的な関数の導関数を求めることができる。
7週 複素積分
【授業外学修】予習と課題に取り組む
簡単な複素積分の計算ができる。
8週 コーシーの積分定理
【授業外学修】予習と課題に取り組む
コーシーの積分定理を理解している。
4thQ
9週 コーシーの積分表示
【授業外学修】予習と課題に取り組む
コーシーの積分表示を用いた計算ができる。
10週 関数の展開
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素関数の級数について理解している。
11週 テイラー展開、ローラン展開
【授業外学修】予習と課題に取り組む
複素関数のテイラー展開、ローラン展開を求めることができる。
12週 留数1
【授業外学修】予習と課題に取り組む
孤立特異点の分類ができる。
留数を求めることができる。
13週 留数2
【授業外学修】予習と課題に取り組む
極の位数を求めることができる。
ローラン展開しないで、留数を求めることができる。
14週 留数定理
【授業外学修】予習と課題に取り組む
留数定理を用いた複素積分の計算ができる。
実積分への応用ができる。
15週 複素関数論のまとめ
【授業外学修】まとめの課題
まとめ・振り返り
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3前1,前2
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3前2,前4
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後2

評価割合

小テスト課題合計
総合評価割合0100100
基礎的能力0100100
専門的能力000
分野横断的能力000