信号解析基礎

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 信号解析基礎
科目番号 0080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 テキストは自作プリント/参考書:H.Pスウ(著),フーリエ解析,森北出版
担当教員 下條 雅史

到達目標

(1)信号(関数)の表現は決して一つだけではなく,ニーズに応じて使い勝手の良い表現をすべきであることを身につけること。
(2)信号解析の基礎中の基礎であるフーリエ解析の意味と方法を習得すること。
(3)フーリエ解析の性質や,その応用方法を習得すること。
(4)フーリエ解析など数学で学んできた知識を,他の科学分野(特に線形システム)の知識と結びつけて, 信号解析のために自由自在に使いこなすことができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1)様々な周期,非周期信号について,適切な解析方法を選んで振幅および位相スペクトルを求めることができる。代表的な信号についてフーリエ解析ができる。左の段階に達していない
到達目標(2)全ての基本的なフーリエ級数,フーリエ変換の方法を説明できる。代表的な基本的フーリエ級数,フーリエ変換の方法を説明できる。左の段階に達していない
到達目標(3)様々な信号について,その性質を利用して,効果的にフーリエ級数展開,フーリエ変換ができる。代表的な信号についてその性質を利用して,効果的にフーリエ級数展開,フーリエ変換ができる。左の段階に達していない
到達目標(4)様々な線形システムを微分方程式をたて、これをフーリエ変換を使って特殊解をもとめ、その内容について適切な解釈ができる。代表的な線形微分方程式の特殊解をフーリエ変換を使って解ける。左の段階に達していない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
信号解析に必要となるフーリエ級数,フーリエ変換について講義,演習を通じて学ぶ。知識習得だけに終わってしまいがちな「数学」を,「工学」的な問題解決のための道具(ツール)として自由自在に使いこなす能力を養う。
授業の進め方・方法:
講義プリントを配布し,板書により講義する。演習時間を多くとる。
注意点:
評価は、試験の点数で評価するが、試験には、授業中に配布した演習問題で、教員からの発問に答えたもの、学生が板書で回答したものを中心に出題する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明,三角関数と正弦波,周期的信号,信号の展開とは 三角関数のグラフの概形が書ける。幾つかの三角関数の一次結合の周期,振動数が計算できる
2週 信号を「展開する」とは?正弦波で周期信号を展開しよう フーリエ級数展開の公式を理解する。
3週 正弦波で周期信号を展開しよう 簡単な周期信号のフーリエ級数展開ができる。
4週 演習 偶奇性など信号の性質なども利用して, フーリエ級数展開ができる。
5週 複素フーリエ級数展開 複素フーリエ級数展開の公式を理解する。
6週 複素フーリエ級数展開 簡単な周期信号の複素フーリエ展開ができる。
7週 復習 周波数スペクトラム,振幅スペクトラムを求め,その特徴と信号の性質の関係を理解できる
8週 中間確認
4thQ
9週 中間確認試験の返却と解説
10週 正弦波で非周期信号を展開(変換)しよう フーリエ変換の公式を理解し,簡単な信号のフーリエ変換ができる。
11週 フーリエ変換の性質 線形性,時間シフト性,周波数シフト性なども利用してフーリエ変換できる。
12週 演習 多くの信号のフーリエ変換ができる。
13週 フーリエ変換の応用 線形システムを理解し,代表的な線形システムについて,微分方程式の特殊解をフーリエ変換を用いて解く手順を理解できる。
14週 演習 代表的な線形システムの特殊解をフーリエ変換を用いて得ることができる
15週 学習のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力4040
専門的能力4040
分野横断的能力2020