工学倫理(B)

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学倫理(B)
科目番号 0103 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料など
担当教員 大和 裕也,佐藤 勇一,木村 美幸,板倉 信一郎,蓑輪 泰造

到達目標

科学、技術が社会や自然に与える影響と技術者の責務に関連した問題を説明することができる。
知的財産権(職務発明を含む)に関連した問題を説明することができる。
各当該分野の基礎専門知識を十分に身につけ、先人たちの倫理問題への対応を理解し、様々な倫理問題に対し対応できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1科学、技術が社会や自然に与える影響と技術者の責務に関連した問題を詳細に説明することができる。科学、技術が社会や自然に与える影響と技術者の責務に関連した問題を簡単に説明することができる。科学、技術が社会や自然に与える影響と技術者の責務に関連した問題を説明することができない。
評価項目2知的財産権(職務発明を含む)に関連した問題を詳細に説明することができる。知的財産権(職務発明を含む)に関連した問題を簡単に説明することができる。知的財産権(職務発明を含む)に関連した問題を説明することができない。
評価項目3各当該分野の基礎専門知識を十分に身につけ、先人たちの倫理問題への対応を深く理解し、様々な倫理問題に対し適切に対応できる。各当該分野の基礎専門知識を身につけ、先人たちの倫理問題への対応を理解し、様々な倫理問題に対し対応できる。各当該分野の基礎専門知識を身につけたり、先人たちの倫理問題への対応を理解できない。様々な倫理問題に対し対応できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RA1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 RA2 説明 閉じる
JABEE JA2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会において、技術者が社会的責任を問われる背景を理解し、講義および事例研究を通して、工学倫理に関する基礎知識を修得し、技術者が社会的責任を果たし、工学倫理に関わる問題に適切に対応できるようにする。
この科目は、技術士(建設部門(道路))の資格を持っている者、および企業にて知的財産に関する業務に従事していた者が授業の一部を担当し、その経験を活かし、技術者としてのあり方、身につけるべき素養などを含め工学倫理等について多面的に授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
地球の環境倫理や倫理規定の必要性、事故の事例を踏まえた教育を行うとともに、環境、生命、安全、失敗や創造など多面的な視点から、工学倫理について教授する。Powerpointを用いた講義、プレゼンテーションやグループワークなどの活動により授業を進める。
注意点:
定期試験は行わず、提出されたレポートのみで成績を評価する。講義中はパワーポイントや板書の内容だけでなく、口頭による説明についても各自メモをとる習慣を身につけること。内容を深く理解するため、また実践的工学倫理力を高めるため、参考文献やTV、新聞、インターネット等のメディアを活用し、近年話題となった工学倫理上の問題について自身で調べ、分析すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、技術者の配慮すべきもの(公衆の利益1):市民と専門職 専門職と倫理、専門職の特質、公衆とは何か(誰か)を理解し、社会における技術者の責任ある立ち位置について認識すること。
2週 技術者の配慮すべきもの(公衆の利益2、持続可能性の確保1):組織と技術者 労働者としての技術者をとりまく現在の倫理課題、および、未来の社会や環境にたいする技術者の責任ある立ち位置について理解する。
3週 技術者の社会的責任、コンプライアンス 技術者と社会的責任、コンプライアンスとは何か、コンプライアンス違反の事例について理解すること
4週 製造物責任、リスクマネジメント 製造物責任とは何か、製造物責任が問われた事例、リスクとクライシス、コントロールとマネジメントについて理解すること
5週 社会貢献(地域貢献) 技術者の本来的使命、「この時」「この場所」との関わりについて理解すること
6週 技術の平和利用 技術の平和利用について、歴史的に理解すること
7週 公害と補償 技術が環境や人の健康にもたらす被害について、歴史的に理解すること
8週 公文書管理と文化財保護 記録や文化財の保護について、理解すること
2ndQ
9週 技術者の配慮すべきもの(持続可能性の確保2):持続可能な開発 アクティヴィティを通じてSDGsについて理解し、自分の研究分野や就きたいと思う職業分野から持続可能な社会の実現に貢献できる事柄について考察する。
10週 技術者の配慮すべきもの(持続可能性の確保3):将来世代・自然と技術者 環境倫理の3つの理念、共有地の悲劇、自然の保存と保全等、環境倫理や環境問題の基本的な概念を理解する。
11週 技術者の配慮すべきもの(公衆の利益3 持続可能性の確保4):企業の社会的責任 国際的な経済活動と社会問題や環境問題との関連、および、企業の社会的責任について学び、国際社会における技術者の責任ある立場について理解する。
12週 持続可能な開発を実現するための都市開発に関する講義 土木・建築系技術者に求められる倫理・行動規範について理解すること
13週 持続可能な開発を実現するための都市開発に関する講義 まちづくりの事例から考える 事例を通して、土木・建築系技術者に求められる技術者倫理・行動規範について理解すること
14週 技術者倫理観を自らの専門分野の観点より学習する 社会基盤の観点より技術者倫理観を理解すること
15週 知的財産権概観に関する講義 知的財産権概観について理解すること
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表課題態度その他合計
総合評価割合0010000100
基礎的能力0010000100
専門的能力000000
分野横断的能力000000