到達目標
環境都市工学分野においては,道路交通,廃棄物などの需要予測をはじめとした,社会システムのモデル化とそれに基づく予測や最適化といった問題について,数理理論を援用することが必要とされている.そこで本授業では,システムの最適化を行うために必要となる考え方,および確率論の現象分析への適用方法について学ぶ.具体的には,以下の項目を目標とする.
① 線形計画法を定式化し図解法により解くことができる
② シンプレックス法を理解し解くことができる
③ 輸送問題を理解し解くことができる
④ ネットワーク手法を理解し解くことができる
⑤ 不確定現象を表現するのに用いる確率分布を理解し利用することできる
不確定現象を分析するのに必要となる確率論の基礎を理解し利用することができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 線形計画法・シンプレックス法に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる. | 線形計画法・シンプレックス法に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる. | 線形計画法・シンプレックス法に関する問題を解くことができない. |
評価項目2 | 輸送問題に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる. | 輸送問題に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる. | 輸送問題に関する問題を解くことができない. |
評価項目3 | PERTに関する問題を正確(8割以上)に解くことができる. | PERTに関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる. | PERTに関する問題を解くことができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
授業の進め方・方法:
教科書(必要に応じてプリント配布)を基本とした授業を進める.授業中の演習を通じて解法を理解することを期待する.なお,グローバル人材の育成を目的とし,授業のおよそ半分は英語で行う予定である.
注意点:
前期:中間試験100点+期末試験100点+学習状況(小テスト,課題提出等)20点
後期:中間試験100点+期末試験100点++学習状況(小テスト,課題提出等)20点
学年:前・後期の重みを等しくして合計し得点率(%)で成績をつける
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
環境都市工学の中での計画学の位置づけ |
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2週 |
線形計画法の意味と定式化 |
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3週 |
線形計画法の図解法による解法 |
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4週 |
制約条件が複雑な場合の図解法 |
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5週 |
ガウスジョルダンの消去法による線形計画法の解法 |
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6週 |
シンプレックス法の基礎 |
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7週 |
異なる制約条件が混在する場合のシンプレックス法 |
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8週 |
制約条件に等号が含まれる場合のシンプレックス法 |
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
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10週 |
輸送問題の解き方 |
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11週 |
輸送問題の演習 |
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12週 |
ネットワークによる工程の表現方法 |
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13週 |
クリティカルパスの求め方 |
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14週 |
各作業の余裕時間の求め方 |
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
期末試験の解説と講評 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
環境都市工学で不確定な現象へ確率・統計的手法を利用する必要性と意義 |
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2週 |
不確定事象と確率 |
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3週 |
独立事象・従属事象・ベイズの定理の現実問題への適用 |
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4週 |
独立事象・従属事象・ベイズの定理の演算 |
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5週 |
確率分布の意味と現実問題への適用 |
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6週 |
確率分布と累積分布 |
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7週 |
平均,分散,モーメント |
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8週 |
期待値に関する演算 |
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4thQ |
9週 |
中間試験 |
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10週 |
二項分布とポアソン分布 |
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11週 |
正規分布 |
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12週 |
正規分布同士の和の分布 |
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13週 |
幾何分布と指数分布 |
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14週 |
マルコフ連鎖 |
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
期末試験の解説と講評 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 前期中間試験 | 前期期末試験 | 前期中間試験 | 前期期末試験 | 課題・レポート | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 | 100 | 100 | 40 | 440 |
得点 | 100 | 100 | 100 | 100 | 40 | 440 |