数理計画学Ⅰ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 数理計画学Ⅰ
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:社会基盤の計画学-確率統計、数理モデルと経済諸法-(藤田素弘他,理工図書,2013) 参考書:演習 土木計画数学(樗木武他,森北出版,1991),すぐわかる計画数学(秋山孝正他,1998),土木計画学 公共選択の社会科学(藤井聡,学芸出版社,2008)
担当教員 坂本 淳

到達目標

環境都市工学分野においては,道路交通,廃棄物などの需要予測をはじめとした,社会システムのモデル化とそれに基づく予測や最適化といった問題について,数理理論を援用することが必要とされている.そこで本授業では,システムの最適化を行うために必要となる考え方,および確率論の現象分析への適用方法について学ぶ.具体的には,以下の項目を目標とする.
① 線形計画法を定式化し図解法により解くことができる
② シンプレックス法を理解し解くことができる
③ 輸送問題を理解し解くことができる
④ ネットワーク手法を理解し解くことができる
⑤ 不確定現象を表現するのに用いる確率分布を理解し利用することできる
不確定現象を分析するのに必要となる確率論の基礎を理解し利用することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1線形計画法・シンプレックス法に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる.線形計画法・シンプレックス法に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる.線形計画法・シンプレックス法に関する問題を解くことができない.
評価項目2輸送問題に関する問題を正確(8割以上)に解くことができる.輸送問題に関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる.輸送問題に関する問題を解くことができない.
評価項目3PERTに関する問題を正確(8割以上)に解くことができる.PERTに関する問題をほぼ正確(6割以上)に解くことができる.PERTに関する問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業の進め方・方法:
教科書(必要に応じてプリント配布)を基本とした授業を進める.授業中の演習を通じて解法を理解することを期待する.なお,グローバル人材の育成を目的とし,授業のおよそ半分は英語で行う予定である.
注意点:
前期:中間試験100点+期末試験100点+学習状況(小テスト,課題提出等)20点
後期:中間試験100点+期末試験100点++学習状況(小テスト,課題提出等)20点
学年:前・後期の重みを等しくして合計し得点率(%)で成績をつける

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 環境都市工学の中での計画学の位置づけ
2週 線形計画法の意味と定式化
3週 線形計画法の図解法による解法
4週 制約条件が複雑な場合の図解法
5週 ガウスジョルダンの消去法による線形計画法の解法
6週 シンプレックス法の基礎
7週 異なる制約条件が混在する場合のシンプレックス法
8週 制約条件に等号が含まれる場合のシンプレックス法
2ndQ
9週 中間試験
10週 輸送問題の解き方
11週 輸送問題の演習
12週 ネットワークによる工程の表現方法
13週 クリティカルパスの求め方
14週 各作業の余裕時間の求め方
15週 期末試験
16週 期末試験の解説と講評
後期
3rdQ
1週 環境都市工学で不確定な現象へ確率・統計的手法を利用する必要性と意義
2週 不確定事象と確率
3週 独立事象・従属事象・ベイズの定理の現実問題への適用
4週 独立事象・従属事象・ベイズの定理の演算
5週 確率分布の意味と現実問題への適用
6週 確率分布と累積分布
7週 平均,分散,モーメント
8週 期待値に関する演算
4thQ
9週 中間試験
10週 二項分布とポアソン分布
11週 正規分布
12週 正規分布同士の和の分布
13週 幾何分布と指数分布
14週 マルコフ連鎖
15週 期末試験
16週 期末試験の解説と講評

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

前期中間試験前期期末試験前期中間試験前期期末試験課題・レポート合計
総合評価割合10010010010040440
得点10010010010040440