構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 岐阜工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 構造力学Ⅱ
科目番号 0025 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1.5
教科書/教材 構造力学 (後藤芳顯他・技報堂)
担当教員 水野 剛規

到達目標

 本科目は構造力学Ⅰで学習した内容をさらに発展させたものである.まず前期では,断面に生じる任意方向の応力を求める方法について学習し,つぎに,はりの変形を求めることを目的として,たわみの微分方程式を用いたはり部材の力学と,仕事の概念を取り入れたはり部材の力学について学習する.これらを習得するにははり理論に対する十分な理解が必要である.そして後期には実務設計において重要な柱の座屈や応力法を用いた不静定構造物の解法について学習する.

 以下に具体的な学習・教育目標を示す.

① モールの応力円の理解
 ② はりのたわみの微分方程式に関する理解とたわみの算定
 ③ モールの定理に基づくたわみの算定
 ④ 仮想仕事の原理に基づくたわみの算定
 ⑤ ひずみエネルギーを用いた構造計算
 ⑥ オイラーの座屈荷重に関する理解
 ⑦ 応力法を用いた不静定構造物の解法に関する理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1モールの応力円を用いて主応力面および主せん断面の方向と主応力,主せん断力の大きさを求めることができる(8割以上).モールの応力円を用いて主応力面および主せん断面の 方向と主応力,主せん断力の大きさを求めることができる(6割以上). モールの応力円を用いて主応力面および主せん断面の 方向と主応力,主せん断力の大きさを求めることができない.
評価項目2たわみの微分方程式を理解し,適切な境界条件を与えることにより,はりのたわみ等を求めることができる(8割以上).たわみの微分方程式を理解し,適切な境界条件を与えることにより,はりのたわみ等を求めることができる(6割以上).たわみの微分方程式を理解し,適切な境界条件を与えることにより,はりのたわみ等を求めることができない.
評価項目3モールの定理を用いて,はりのたわみ等を求めることができる(8割以上).モールの定理を用いて,はりのたわみ等を求めることができる(6割以上).モールの定理を用いて,はりのたわみ等を求めることができない.
評価項目4仮想仕事の原理を用いて,はりのたわみ等を求めることができる(8割以上).仮想仕事の原理を用いて,はりのたわみ等を求めることができる(6割以上).仮想仕事の原理を用いて,はりのたわみ等を求めることができない.
評価項目5ひずみエネルギーの算定と,カステリアーノの定理を利用し,はりのたわみ等を求めることができる(8割以上).ひずみエネルギーの算定と,カステリアーノの定理を利用し,はりのたわみ等を求めることができる(6割以上).ひずみエネルギーの算定と,カステリアーノの定理を利用し,はりのたわみ等を求めることができない.
評価項目6各種の境界条件における柱の座屈荷重を求めることができる(8割以上).各種の境界条件における柱の座屈荷重を求めることができる(6割以上).各種の境界条件における柱の座屈荷重を求めることができない.
評価項目7応力法を用いて不静定構造物を解くことができる(8割以上).応力法を用いて不静定構造物を解くことができる(6割以上).応力法を用いて不静定構造物を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業の進め方・方法:
 単に構造解析の手法を習得するにとどまらず,解析結果の妥当性について検証する能力を身につけることもひとつの目標とする.このことを念頭におきながら演習問題等に取り組むこと.構造力学Ⅱは構造力学Ⅰで学習した内容を土台としているので昨年度に学習した内容は十分に理解しておく必要がある.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 構造力学Ⅰの復習
2週 モールの応力円
3週 モールの応力円
4週 はり理論における変形の仮定
5週 曲げの問題と伸縮の問題
6週 はりのたわみの微分方程式の誘導
7週 中間試験
8週 幾何学的な境界条件と力学的な境界条件
2ndQ
9週 たわみの微分方程式の解法-4階の微分方程
10週 たわみの微分方程式の解法-2階の微分方程
11週 たわみの微分方程式によるたわみの計算
12週 たわみの微分方程式によるたわみの計算
13週 モールの定理
14週 モールの定理を用いたたわみの解法
15週 期末試験
16週 期末試験の解答の解説など
後期
3rdQ
1週 剛体と弾性はりに対する仮想仕事の原理
2週 単位荷重法
3週 仮想仕事の原理を用いた構造物の解法
4週 温度変化による変位
5週 相反定理
6週 ひずみエネルギー
7週 中間試験
8週 カステリアーノの定理
4thQ
9週 カステリアーノの定理を用いた構造物の解
10週 柱の座屈荷重の算定
11週 オイラーの座屈荷重
12週 境界条件と有効座屈長
13週 静定構造と不静定構造
14週 不静定構造物の解法
15週 期末試験
16週 期末試験の解答の解説など

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000