概要:
コンピュータ応用製品の開発技術者を目指す学生にとって、コンピュータの歴史と原理、使用法を把握しておくことは非常に重要であり、今後の専門科目を学ぶ上でも大変有意義である。本講義では、コンピュータに関する知識と技術の修得だけでなく制御情報工学科1年生に対する導入教育も目的とし、コンピュータに関する基礎事項の学習、ハードウェアとソフトウェアに関する基礎的な演習、学科紹介等を行う。また、メカトロシステムの開発演習を通して、コンピュータとその周辺技術の応用方法についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
コンピュータの歴史と原理(ハードウェアとソフトウェアの基礎)の学習については講義形式で行い、ハードウェアとソフトウェアに関する基礎技術の習得とメカトロシステムの開発実習は座学と演習(実験・実習)を融合した形式で行う。後期は工学基礎IIIと連続する形で実施する(ソフトウェア基礎演習は工学基礎IIIで実施)。
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行う。
2.確認試験を25%、演習レポート[期限順守も考慮]を65%、授業への積極姿勢(受講態度、持ち物の状況等)を10%の重みとして成績評価を行う(創造演習成果発表会の結果はそのレポート評価点に加味される)。60点以上を合格とする。
3.学習効果を高めるため、後期の製作演習は2回分を同一日に連続して実施する(工学基礎IIIとの連続時間で実施)。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、 コンピュータの歴史1 |
概要説明、学科紹介(カリキュラム、S科教員紹介等) 計算道具の歴史を説明できる
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2週 |
コンピュータの歴史2 |
機械式計算機からノイマン型コンピュータまでのコンピュータの歴史を説明できる
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3週 |
ハードウェア入門1 |
二進数、論理回路、全加算器等の基礎知識を説明できる
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4週 |
ハードウェア入門2 |
コンピュータの基本構成と機械語等の基礎知識を説明できる
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5週 |
ソフトウェア入門1 |
プログラムによってコンピュータが動作する仕組みを説明できる
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6週 |
ソフトウェア入門2 |
高級言語、プログラムと流れ図、アルゴリズム等の基礎知識を説明できる
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7週 |
確認試験、実習準備 |
コンピュータ基礎に関する確認試験、安全教育、実習の概要説明
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8週 |
テスト解説(答案返却)、まとめ1、企業調査 |
テスト解説、これまでの学習内容確認、IT企業の歴史を理解
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2ndQ |
9週 |
ハードウェア基礎演習1 |
コンピュータと電気の関係について説明できる
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10週 |
ハードウェア基礎演習2 |
物理量の計測技術[センサ原理]1(センサの仕組みを理解できる)
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11週 |
ハードウェア基礎演習3 |
物理量の計測技術[センサ原理]2(センサ回路を製作できる)
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12週 |
ハードウェア基礎演習4 |
モータ制御とメカトロニクス1(モータ制御の方法を説明できる)
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13週 |
ハードウェア基礎演習5 |
モータ制御とメカトロニクス2(簡単なモータ制御システムを製作できる)
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14週 |
ハードウェア基礎演習6 |
ロジック回路1(ロジック素子とロジック回路を説明できる)
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15週 |
ハードウェア基礎演習7 |
ロジック回路2(ロジックICを使用することができる)
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
設計基礎演習1 |
EVOROBO1号の設計・製作1:設計(簡単な組み合わせ回路を設計できる)
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2週 |
設計基礎演習2 |
EVOROBO1号の設計・製作2:設計(簡単な組み合わせ回路を設計できる)
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3週 |
設計基礎演習3 |
EVOROBO1号の設計・製作3:製作(簡単な組み合わせ回路を作ることができる)
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4週 |
設計基礎演習4 |
EVOROBO1号の設計・製作4:製作(簡単な組み合わせ回路を作ることができる)
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5週 |
設計基礎演習5 |
EVOROBO1号の設計・製作5:製作・調整(簡単な組み合わせ回路を用いたシステムを作ることができる)
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6週 |
設計基礎演習6 |
EVOROBO1号の設計・製作6:製作・調整(簡単な組み合わせ回路を用いたシステムを作ることができる)
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7週 |
創造演習1 |
EVOROBO1A号の開発1:発案・設計(ブレインストーミングの方法を製品開発に応用できる)
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8週 |
創造演習2 |
EVOROBO1A号の開発2:発案・設計(ブレインストーミングの方法を製品開発に応用できる)
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4thQ |
9週 |
創造演習3 |
EVOROBO1A号の開発3:設計・製作(マイコンを用いた製品の設計と製作ができる)
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10週 |
創造演習4 |
EVOROBO1A号の開発4:設計・製作(マイコンを用いた製品の設計と製作ができる)
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11週 |
創造演習5 |
EVOROBO1A号の開発5:製作・調整(マイコンを用いた製品の製作と調整ができる)
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12週 |
創造演習6 |
EVOROBO1A号の開発6:製作・調整(マイコンを用いた製品の製作と調整ができる)
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13週 |
創造演習7 |
発表会1(製品に関するプレゼンテーションができる)
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14週 |
創造演習8 |
発表会2(製品に関するプレゼンテーションができる)
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15週 |
まとめ2、アンケート |
1年間の総括、授業アンケート、演習室の大掃除
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術 | 工学実験技術 | 目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。 | 2 | |
実験テーマの目的を理解し、適切な手法により取得したデータから近似曲線を求めるなど、グラフや図、表を用いて分かり易く効果的に表現することができる。 | 2 | |
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。 | 2 | |
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。 | 2 | |
技術者倫理 | 技術者倫理 | 専門職としての技術者の役割や責任について説明できる。 | 1 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 基本的な論理演算ができる。 | 2 | |
基本的な論理演算を組み合わせて、論理関数をブール代数の論理式として表現できる。 | 2 | |
論理式の簡単化の概念を説明でき、与えられた論理式を様々な手法で簡単化できる。 | 2 | |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現でき、回路の機能を説明できる。 | 2 | |
組合せ論理回路を設計できる。 | 2 | |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割を説明でき、各要素を実現する主要な技術を説明できる。 | 1 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野(実験・実習能力) | 電気・電子系分野(実験・実習能力) | 実験装置・器具・情報機器等を利用して直流や交流の電気的特性を測定できる。 | 2 | |
実験装置・器具・情報機器等を安全に正しく利用できる。 | 2 | |
直流回路の電気諸量を測定し、結果を考察できる。 | 2 | |
論理回路の動作を実測やシミュレーターにより求め、その実験結果を考察できる。 | 2 | |
情報系分野(実験・実習能力) | 情報系分野(実験・実習能力) | 与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計、評価できる。 | 2 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 課題発見力・問題解決力 | 課題発見力・問題解決力 | 直面している事象や出来事を分析して、対応すべき問題を特定できる。 | 2 | |
現状を分析した上で、実現すべき理想との乖離(ギャップ)の中に含まれる課題を把握できる。 | 2 | |
問題の解決、理想の実現のために達成すべき目標を設定し、また、具体的な行動案を検討できる。 | 2 | |