機器分析

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機器分析
科目番号 2021-600 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 大谷肇編著、機器分析、講談社およびプリント
担当教員 藁科 知之

到達目標

(1)各機器分析の原理と特徴を説明できる.
(2)測定によって得られたデータを用いて,濃度を求めるなど必要な解析ができる.
(3)各機器分析法の違いを理解し,試料や分析目的にしたがって最適な機器分析法を選択できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1各機器分析のより詳細な原理と特徴を説明できる.各機器分析の基本的な原理と特徴を説明できる.各機器分析の基本的な原理と特徴を説明できない.
到達目標2測定によって得られたより詳細なデータを用いて,濃度を求めるなど必要な解析ができる.測定によって得られた基本的なデータを用いて,濃度を求めるなど必要な解析ができる.測定によって得られた基本的なデータを用いて,濃度を求めるなど必要な解析ができない.
到達目標3各機器分析法の違いを十分に詳しく理解し,試料や分析目的にしたがって最適な機器分析法を選択できる.各機器分析法の違いを基本的に理解し,試料や分析目的にしたがってより適した機器分析法を選択できる.各機器分析法の違いが理解できず,試料や分析目的にしたがって最適な機器分析法を選択できない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
無機化合物の機器分析は,化学だけでなく生物,医学,環境など非常に広い分野で応用されている.物質工学科の他の科目さらには卒業研究においてもほとんどの分野で使われ,さまざまな研究,産業の基礎的な部分に不可欠である.ここでは,汎用的に用いられる機器分析手法の原理および応用例などについて学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は講義中心となるが、教室に持ち込むことができる分析機器については、それらを用いて積極的に演示実験を取り入れ、学生の理解度を深めるために効果的に授業を行う。内容としては、電磁波を用いる分析法を中心に授業を行う。
注意点:
評価については,評価割合に従って行う.ただし,適宜再試や追加課題を課し,加点することがある.
中間試験を授業時間内に実施することがある.
この科目は学修単位科目であり,1単位あたり15時間の対面授業を実施する.併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・機器分析概論 シラバスの内容を理解できる。
機器分析の概要について理解できる。
電磁波とエネルギーの関係が理解できる。
2週 紫外可視分光法1 電磁波の種類が理解できる。
光吸収の原理が理解できる。
3週 紫外可視分光法2 紫外可視分光法の原理および装置構成が理解できる。
4週 紫外可視分光法3 ランベルト-ベール則を使い、計算ができる。
5週 蛍光・りん光光度法 発光の原理を説明できる。
蛍光とりん光の違いを説明できる。
6週 原子吸光分析法 原子吸光の原理が理解できる。
7週 発光分析法 原子発光の原理が理解できる。
8週 クロマトグラフィー1 クロマトグラフィーの原理を理解できる。
クロマトグラフィーの種類を説明できる。
2ndQ
9週 クロマトグラフィー2 クロマトグラムの各パラメータを理解できる。
ガスクロマトグラフィーの原理を理解できる。
10週 クロマトグラフィー3 液体クロマトグラフィーの原理を理解できる。
薄層クロマトグラフィーの原理を理解できる。
11週 赤外分光法1 赤外分光法から物質の何がわかるか理解できる。
赤外線の種類を説明できる。
赤外線吸収の原理を説明できる。
12週 赤外分光法2 自由度,基準振動数が理解できる。
フックの法則が理解できる。
13週 赤外分光法3 赤外活性と赤外不活性の違いが理解できる。
赤外スペクトルを見て吸収の帰属を理解できる。
14週 赤外分光法4 赤外分光装置の仕組みが理解できる。
試料の調製方法を説明できる。
15週 ラマン分光法 レイリー散乱とラマン散乱の違いを理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4
σ結合とπ結合について説明できる。4
混成軌道を用い物質の形を説明できる。4
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。4
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。4
共鳴構造について説明できる。4
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。4
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。4
反応機構に基づき、生成物が予測できる。4

評価割合

期末試験課題(レポート)課題(演習)合計
総合評価割合404020100
基礎的能力0000
専門的能力404020100
分野横断的能力0000