建築材料実験

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建築材料実験
科目番号 54302 科目区分 専門 / 選択
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 適宜配布する資料/参考資料:「建築材料実験用教材」(日本建築学会) 「やさしい構造材料実験」谷川恭雄他(森北出版) その他、建築材料・構造力学に関する本
担当教員 白田 太

到達目標

(ア)木質試験の結果から,木材の変形性状を評価できる
(イ)鉄筋の引張試験から,鉄筋の変形性状を評価できる
(ウ)コンクリートの各試験結果から,フレッシュ性状,力学性状を評価できる
(エ)骨材試験の結果から,骨材の物理性状を評価できる
(オ)モルタルの各試験結果から,フレッシュ性状,力学性状を評価できる
(カ)鉄筋コンクリート梁の理論的な計算ができる

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)木質試験の結果から,木材の変形性状を評価できる。木質試験の結果から,木材の変形性状を理解している。木材の変形性状を理解していない。
評価項目(イ)鉄筋の引張試験から,鉄筋の変形性状を評価できる。鉄筋の引張試験から,鉄筋の変形性状を理解している。鉄筋の変形性状を理解していない。
評価項目(ウ)コンクリートの各試験結果から,フレッシュ性状,力学性状を評価できる。コンクリートの各試験結果から,フレッシュ性状,力学性状を理解している。コンクリートのフレッシュ性状,力学性状を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 建築分野の必要な基礎的知識や技術を修得する。
学習・教育到達度目標 B3 建築分野の実社会に必要で役立つ知識や技術を応用して問題を解決する能力を修得する。
学習・教育到達度目標 C1 実験・実習を通して、計測技術やデータ分析法、報告書作成能力を修得する。
JABEE c 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
JABEE h 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力
JABEE i チームで仕事をするための能力
本校教育目標 ② 基礎学力
本校教育目標 ③ 問題解決能力

教育方法等

概要:
本講義では、今まで座学で学んだ内容を実験的により深く理解することを目的として、建築の主要材料である木材、鋼材、コンクリートおよびコンクリートの構成材料であるセメントと骨材についての各種試験を行う。またそれらの結果報告を行う。実験で、各種材料の特性を実体験することで、建築材料の理解を深めるとともに、正しい実験手順・方法を習得し、結果報告で、レポート・報告書の適切な書き方を学ぶ。この科目は自治体で工事監理をしていた教員が、その経験を活かし、材料実験の手法などについて実習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
受講生を2グループに分けて,各グループ,前期と後期に分けて,授業を実施する(授業方法・内容は以下を参照)。
注意点:
本科目は、「建築環境・構造実験」と同時間に開講し、受講者を2班に分けて、半期毎に2科目をローテーションして受講する。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修7

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建築材料実験計画の基本:実験条件設定,事前調査,実験計画立案,データ解析 建築材料実験計画の立案方法を説明できる。
2週 木質試験:圧縮強度・ヤング係数の計測 実験計画を作成し,圧縮試験によるひずみの計測をできる。
3週 木質試験:圧縮強度・ヤング係数の計測 圧縮試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
4週 フレッシュコンクリート試験:空気量試験、スランプ試験 フレッシュコンクリート試験における空気量試験、スランプ試験の測定ができる。
5週 フレッシュコンクリート試験:空気量試験、スランプ試験 フレッシュコンクリート試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
6週 硬化コンクリートに関する試験:圧縮試験 硬化コンクリートにおける圧縮試験などの測定ができる。
7週 硬化コンクリートに関する試験:圧縮試験 圧縮試験などによる測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
8週 モルタル試験:フロー試験、曲げ強度試験 モルタル試験に関するフロー試験,曲げ強度試験などの測定ができる。
2ndQ
9週 モルタル試験:フロー試験、曲げ強度試験 モルタル試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
10週 骨材試験:密度・吸水率試験、実積率試験 骨材試験における密度・吸水率試験、ふるい分け試験、実積率試験の測定ができる。
11週 骨材試験:密度・吸水率試験、実積率試験 各骨材試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
12週 鉄筋コンクリート梁の製作:鉄筋配筋・コンクリート打設・脱型 RCの施工方法および試験方法を説明できる。
13週 鉄筋コンクリート梁の曲げせん断試験 RC梁の曲げせん断試験の実験計画を作成し,測定ができる。
14週 鉄筋コンクリート梁の曲げせん断試験 RC梁の曲げせん断試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
15週 まとめ 工学系の実験報告書の書き方を説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 建築材料実験計画の基本:実験条件設定,事前調査,実験計画立案,データ解析 建築材料実験計画の立案方法を説明できる。
2週 木質試験:圧縮強度・ヤング係数の計測 実験計画を作成し,圧縮試験によるひずみの計測をできる。
3週 木質試験:圧縮強度・ヤング係数の計測 圧縮試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
4週 フレッシュコンクリート試験:空気量試験、スランプ試験 フレッシュコンクリート試験における空気量試験、スランプ試験の測定ができる。
5週 フレッシュコンクリート試験:空気量試験、スランプ試験 フレッシュコンクリート試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
6週 硬化コンクリートに関する試験:圧縮試験 硬化コンクリートにおける圧縮試験などの測定ができる。
7週 硬化コンクリートに関する試験:圧縮試験 圧縮試験などによる測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
8週 モルタル試験:フロー試験、曲げ強度試験 モルタル試験に関するフロー試験,曲げ強度試験などの測定ができる。
4thQ
9週 モルタル試験:フロー試験、曲げ強度試験 モルタル試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
10週 骨材試験:密度・吸水率試験、実積率試験 骨材試験における密度・吸水率試験、ふるい分け試験、実積率試験の測定ができる。
11週 骨材試験:密度・吸水率試験、実積率試験 各骨材試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
12週 鉄筋コンクリート梁の製作:鉄筋配筋・コンクリート打設・脱型 RCの施工方法および試験方法を説明できる。
13週 鉄筋コンクリート梁の曲げせん断試験 RC梁の曲げせん断試験の実験計画を作成し,測定ができる。
14週 鉄筋コンクリート梁の曲げせん断試験 RC梁の曲げせん断試験による測定結果を評価し,実験レポートを作成できる。
15週 まとめ 工学系の実験報告書の書き方を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前1
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。4前2
分野別の工学実験・実習能力建築系分野(実験・実習能力)建築系分野(実験・実習能力)実験の目的と方法を説明できる。4前15
建築に用いる構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)の物理的特性を実験により明らかにすることができる。4前3,前4,前5,前6
実験結果を整理し、考察できる。4前7,前10,前13,前14
構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)によるいずれかの構造形式(ラーメン、トラスなど)の試験体を用い、載荷実験を行い、破壊形状と変形の性状を観察することができる。4前12

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
専門的能力100100