到達目標
1 科学の歴史的な歩みに触れ、それが哲学・宗教・社会制度などとどのように相互作用しながら発展してきたかを理解する。
2 科学という営みをその歴史的・社会的文脈の中に位置づけることで、科学に対して一歩引いた「俯瞰的」な視点で見る能力を培う。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 科学が哲学・宗教・社会制度などとどのように相互作用しながら発展してきたかを高い水準で理解している。 | 科学が哲学・宗教・社会制度などとどのように相互作用しながら発展してきたかをある程度理解している。 | 科学が哲学・宗教・社会制度などとどのように相互作用しながら発展してきたかを理解できていない。 |
評価項目2 | 科学に対して一歩引いた「俯瞰的」な視点で見る能力が十分に身に付いている。 | 科学に対して一歩引いた「俯瞰的」な視点で見る能力がある程度身に付いている。 | 科学に対して一歩引いた「俯瞰的」な視点で見る能力が身に付いていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
【授業目的】
この授業では、古代から近代までの天文学の歴史という具体的な題材を通して、科学の歴史的な歩みに触れ、それが哲学・宗教・社会制度などとどのように相互作用しながら発展してきたかを見ていく。
トーマス・クーンの著書『コペルニクス革命』に沿いながら、16世紀における天動説から地動説への転換(いわゆる「コペルニクス革命」)にいたるまでの様々な紆余曲折を学び、それを通じて、数理天文学という「厳密」な科学でさえ、普段は自明視されている暗黙の哲学的前提や宗教的信念と無縁ではないということを見ていく。
【Course Objectives】
In this course we will look at the historical development of science in its mutual relationship with philosophy, religion, and social institutions, taking the history of astronomy from antiquity to modernity as a case study.
Following Thomas Kuhn's book The Copernican Revolution, we will study the many twists and turns that astronomy underwent until the transformation from geocentrism to heliocentrism that took place in the 16th century (the so-called "Copernican Revolution"). By doing so, we will see that even an "exact" science like mathematical astronomy is not isolated from implicit philosophical assumptions and religious beliefs that we normally take for granted.
授業の進め方・方法:
【授業方法】
クーン『コペルニクス革命』の内容に沿いながら講義形式で進めていく。
【学習方法】
各章の内容を2週間かけてカバーしていくので、それぞれの週で扱う章を事前に読んでおくこと。また、授業中の積極的な発言や議論を期待する。
注意点:
【定期試験の実施方法】
・期末に筆記試験を行う。
・時間は50分。
・紙媒体のものについては持ち込み可とする。
【成績の評価方法・評価基準】
・期末試験:60% 平常点(授業態度・毎回のリアクションペーパー):40%
・上記の到達目標に基づき、各項目の理解についての到達度を評価基準とする。
【履修上の注意】
クーン『コペルニクス革命』の日本語訳は絶版であるため、Moodle上にてpdfを配布する。文庫版の古書は安価で入手可能なので、紙媒体で読みたい人は購入をお勧めする。また英語に自信のある人はぜひ原著(Thomas Kuhn, The Copernican Revolution, Harvard University Press)でも挑戦して欲しい。
【教員の連絡先】
研究室 B棟3階(B-307)
内線電話 8930
e-mail: o.takeuchiアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
イントロ |
1,2
|
2週 |
古代の宇宙論① |
1,2
|
3週 |
古代の宇宙論② |
1,2
|
4週 |
惑星の問題① |
1,2
|
5週 |
惑星の問題② |
1,2
|
6週 |
アリストテレスの哲学における二球宇宙① |
1,2
|
7週 |
アリストテレスの哲学における二球宇宙② |
1,2
|
8週 |
レビュー |
1,2
|
2ndQ |
9週 |
アリストテレスからコペルニクスまで① |
1,2
|
10週 |
アリストテレスからコペルニクスまで② |
1,2
|
11週 |
コペルニクスの革新① |
1,2
|
12週 |
コペルニクスの革新② |
1,2
|
13週 |
コペルニクス天文学の受容① |
1,2
|
14週 |
コペルニクス天文学の受容② |
1,2
|
15週 |
新しい宇宙像 |
1,2
|
16週 |
期末試験返却・達成度確認 |
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 実技等 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |