概要:
数値計算の手法を基礎から分かりやすく解説し,数学の知識だけで数値計算ができるわけではないことを理解することに主眼を置いている.内容としてはニュートン法,2分法,ガウスの消去法,反復法,差分法,台形公式,シンプソンの公式をはじめとする代表的な数値計算アルゴリズムについて学ぶ.
授業の進め方・方法:
方程式の解法,補間,微分方程式の解の導出など,数値計算で近似解を導出する標準的な問題について,一通り扱う.
各回の授業において,説明した数値解法を実践するための課題を出題する.
注意点:
数値計算特有の誤差などを念頭において各アルゴリズムを理解し,実際にプログラムを実装して結果を確認すること.本科目は学修単位適用科目であるため,未提出課題が1/4以上ある場合は合格の対象とならない.本科目は,授業で保証する学習時間と,予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
アルゴリズムと計算量,漸化式 |
計算量の概念を理解した上で,(時間的)計算量を導出できる. いくつかの問題の解法を漸化式に帰着できる
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2週 |
反復法.誤差と桁落ち・情報落ち |
反復式から得られる数値が解となる方程式を導出できる. 打切誤差や桁落ち,情報落ちなど,数値計算上発生する現象について,その原因を説明できる.
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3週 |
非線形方程式の解法 |
ニュートン法のアルゴリズムを説明できる 2分法のアルゴリズムを説明できる
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4週 |
連立方程式の解法(1) |
ガウスの消去法のアルゴリズムを説明できる 掃き出し法のアルゴリズムを説明できる
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5週 |
連立方程式の解法(2) |
ヤコビ法のアルゴリズムを説明できる ガウス・ザイデル法のアルゴリズムを説明できる SOR法のアルゴリズムを説明できる
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6週 |
演習 |
学習内容についての演習を行う
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7週 |
復習 |
前半の内容の復習を行う.
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8週 |
中間試験
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4thQ |
9週 |
固有値問題 |
ヤコビ法のアルゴリズムを説明できる 累乗法のアルゴリズムを説明できる
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10週 |
補間 |
線形補間について説明できる ニュートンの前進差分補間について説明できる ラグランジュ補間について説明できる
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11週 |
最小2乗法 |
最小2乗法について説明できる
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12週 |
数値微分 |
前進・中間・後退差分により,1階,および,2階の微分を差分近似できる ラグランジュ補間を用いた1階の微分係数の計算方法を説明できる
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13週 |
数値積分 |
方形公式・台形公式について説明できる シンプソンの公式について説明できる
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14週 |
微分方程式の初期値問題・境界値問題 |
オイラー法,ホイン法・ルンゲクッタ法のアルゴリズムを説明できる 差分法について説明できる
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15週 |
復習 |
後半の内容の復習を行う.
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16週 |
期末試験
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。 | 4 | 後1,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。 | 3 | 後1,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。 | 3 | 後1,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。 | 4 | |
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。 | 4 | |
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。 | 4 | |