エネルギー工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 エネルギー工学Ⅱ
科目番号 0036 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電子システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜プリントを配布する。参考書:田坂英紀・北山直方共著「内燃機関第2 編」森北出版社,ターボ機械協会編「ターボ機械-入門編-」 など
担当教員 田中 誠一

到達目標

達成目標は以下の通りである。
(1)生活基盤を支えるエネルギー変換技術に対して今後の問題点などを認識しその対応策について議論できる。
(2)熱機関、流体機械の構造・エネルギー変換の原理などを理解し説明できる。
(3)各熱流体機械の基礎的な事項を理解し性能試験を計画、実施し評価することができる。
これらの目標を達成するには以下の自己学習が必要となる。
(a)各週出題する演習問題を解き、関連する項目について自分で調査を行い理解度の向上を行う。
(b)内燃機関の性能評価試験の実験レポートの作成に対して、様々な文献を引用して、適切な実験結果および考察を記述できるようにする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生活基盤を支えるエネルギー変換技術に対して今後の問題点などを正確に認識しその対応策について具体的に議論できる。生活基盤を支えるエネルギー変換技術に対して今後の問題点などを認識しその対応策について議論できる。生活基盤を支えるエネルギー変換技術に対して今後の問題点などを認識できず、その対応策について議論できない。
評価項目2熱機関、流体機械の構造・エネルギー変換の原理などを正確に理解し、論理的に説明できる。熱機関、流体機械の構造・エネルギー変換の原理などを理解し説明できる。熱機関、流体機械の構造・エネルギー変換の原理などを理解し説明できない。
評価項目3各熱流体機械の基礎的な事項を正確に理解し性能試験を適切に計画、実施し評価することができる。各熱流体機械の基礎的な事項を理解し性能試験を計画、実施し評価することができる。各熱流体機械の基礎的な事項を理解し性能試験を計画、実施し評価できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
熱・流体のエネルギー変換に関する技術についてそのシステムを理解し、設計に必要な性能計算、実験的評価の手法を実践的に学習する。具体的には、実用されている熱機関および流体機器について、構造・原理を理解し、性能評価の手法を習得する。これらは実際に実験を通して性能評価を計画し実践する。 
授業の進め方・方法:
授業はスライドと板書を用いた講義を中心とし、単元ごとにワークと演習課題を実施、また実験を2回行います。目標を達成するためには、授業中の質疑やワークはもちろん、授業毎に与える演習課題に取り組み確実に理解できるように努めてください。理解が困難な場合は基礎に立ち返り、分からない場合は担当教員に質問や学生同士の学び合いをすること。
注意点:
熱力学、流体力学、伝熱工学の学習内容の実践応用科目となるため、その科目の教科書は用意し、復習しておくこと。ただし未履修でも講義を受けられないと言うことはない。その場合は極力相談に来ること。
実験レポートを提出することを単位修得の必要条件とし、計画した実験の結果に対する考察内容によって評価を行う。その他の詳細な評価基準は最初の講義の時に説明する。
本科目は、授業で保証する学習時間と予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 エネルギーの変換
エネルギーの変換の種類、その中で熱機関の分類について理解し説明できる。
2週 熱機関のサイクルと熱効率(1)
空気理論サイクルの仮定を理解し、代表的な熱機関のサイクルの熱効率を計算できる。
3週 熱機関のサイクルと熱効率(2)
代表的な熱機関のサイクルの熱効率を計算し、各サイクルの効率を比較し考察できる空気理論サイクルで求められる熱効率との差を説明できる。
4週 熱機関の性能の解析と計測(1)
熱機関の性能評価に必要な図示出力と線図係数、正味出力と機械効率について理解し適用できる。
5週 熱機関の性能の解析と計測(2)
熱機関の性能評価をに必要な、出力の測定方法および熱勘定図について理解し適用できる。
6週 熱機関の性能評価(実験その1)
第5週までに学んだ項目を実体験上で理解するために、受講者で提示された目的に沿った内燃機関総合性能評価実験を計画できる。
7週 熱機関の性能評価(実験その1)
前週で計画した内燃機関総合性能評価実験を実施し報告書にまとめることができる。(レポート課題)
8週 流体機械におけるエネルギー変換
ポンプ,水車,風車などの流体機械について紹介しその原理と構造を理解し説明できる。
2ndQ
9週 ターボ機械の性能と効率(1)
ターボ機械の形式とターボ機械の一般理論を理解し適用できる。
10週 ターボ機械の性能と効率(2)
流体機械の作動、流体機械の特異現象について理解し説明できる。
11週 流体機械の性能の解析と計測
熱機関の性能評価をに必要な、比速度、性能曲線、相似法則について理解し適用できる。
12週 流体機械の性能評価(実験その2)
第11週までに学んだ項目を実体験上で理解するために、受講者で提示された目的に沿ったポンプ性能評価実験を計画できる。
13週 流体機械の性能評価(実験その2)
前週で計画した内燃機関総合性能評価実験を実施し報告書にまとめることができる。(レポート課題)
14週 燃料電池の原理と燃料電池発電システム(1)
燃料電池の原理,種類とそのシステムについて理解し説明できる。
15週 燃料電池の原理と燃料電池発電システム(2)
燃料電池の熱・物質収支について理解し、実際の燃料電池の理論効率を計算できる。(レポート課題)
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

演習課題の実施状況および提出実験レポートの評価期末試験の点数合計
総合評価割合204040100
基礎的能力0000
専門的能力204040100
分野横断的能力0000