到達目標
(1)世界で活躍するエンジニアとしての国際的資質を持つことができる。
(2)流動化する現在の国際情勢が理解できる。
(3)21世紀と新しい国際社会の行方についての理解・考察ができる。
(4)民族そして国家の概念が理解でき、説明ができる。
(5)越境する社会の基礎的な理解ができる。
(6) 国際関係に関する自らの学びを経て、興味を持った問題を深く掘り下げ、フィールドワークも含めた研究を遂行し、その結果に基づき、プレゼンテーションや論文の作成を行うことができる。
(7) グローバルに関わる諸問題に関して討論を行うことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 世界で活躍するエンジニアとしての国際的資質を持つことができる。 | 世界で活躍するエンジニアとしての国際的資質を持つことがほぼできる。 | 世界で活躍するエンジニアとしての国際的資質を持つことができない。 |
評価項目2 | 流動化する現在の国際情勢が理解できる。 | 流動化する現在の国際情勢がほぼ理解できる。 | 流動化する現在の国際情勢が理解できない。 |
評価項目3 | 21世紀と新しい国際社会の行方についての理解・考察が十分できる。 | 21世紀と新しい国際社会の行方についての理解・考察がほぼできる。 | 21世紀と新しい国際社会の行方についての理解・考察ができない。 |
評価項目4 | 民族そして国家の概念が理解でき、説明が十分にできる。 | 民族そして国家の概念が理解でき、説明がほぼできる。 | 民族そして国家の概念が理解でき、説明ができない。 |
評価項目5 | 越境する社会の基礎的な理解が出来る。 | 越境する社会の基礎的な理解がほぼできる。 | 越境する社会の基礎的な理解ができない。 |
評価項目6 | 国際関係に関する自らの学びを経て、興味を持った問題を深く掘り下げ、フィールドワークも含めた研究を遂行し、その結果に基づき、プレゼンテーションや論文の作成を遂行できる。 | フィールドワークも含めた研究を遂行し、その結果に基づき、プレゼンテーションや論文の作成がほぼできる。 | フィールドワークも含めた研究を遂行し、その結果に基づき、プレゼンテーションや論文の作成ができない。 |
評価項目7 | グローバルに関わる諸問題に関して討論が十分に出来る。 | グローバルに関わる諸問題に関して討論がほぼできる。 | グローバルに関わる諸問題に関して討論ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義はグローバル社会での諸問題に触れ、社会科学および国際社会学の基本的な考え方について理解したのち、学生が国際社会に関するトピックを選んで、主体的に調査・発表し、討論することを中心とした授業である。技術者、研究者として必要なグローバルイシューに関しての知識を身につけ、諸問題に関する自らの将来を踏まえた上での考え方や社会へアプローチする能力を積極的に養うことを目的とする。
授業の進め方・方法:
教科書、参考書を使うが、その都度起こる世界の諸問題もテーマとして発表を主体とした授業とする。国際社会情勢に関する講義のあと、各学生が興味を持った教科書・参考書に沿ったテーマを選び、深く掘り下げ、できればフィールドワーク・調査(オンラインでも構わない)も含めた研究を行う。その研究の結果をプレゼンテーション発表し、最終的には論文作成を義務づける。プレゼンテーションにおいては、自らの調査とともに、教科書や授業で出た言説の解釈も評価の対象となるため、各書籍を読み込む予習が必須である。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と予習・復習及び、プレゼンテーション・課題論文作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。グローバルスタディーズはまさに社会情勢によって刻々と変化する学問でもある。日頃から時事問題への関心を持ちながら授業に臨むこと。各発表者は担当するトピックのレジュメを作成する必要があり、聴衆はそのプレンテーションに対する質問が評価の対象となる。そのため各発表に関する教科書の該当部分には必ず目を通しておくこと。主体的な参加態度が必須となる。
講義は英語を基本とし、適宜日本語を使用する。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
グローバルスタディーズとは 国際社会はいかにして作られるのか、国際関係理論はなぜ必要なのかを考える。 |
普段学習している自然科学と社会科学との違い、国際社会について十分理解する。
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2週 |
MDGsとSDGs 国際社会における新たな目標設定のあり方に注目し、国際協調について考える。 |
新たな国際的な持続可能な開発目標に関する理解をし、日本の工業社会における役割についても理解する。
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3週 |
現代国際政治経済国際政治 経済学と国際金融危機の実際について学び、市場や法制度を踏まえ検討する。 |
工業と密接に関連する国際政治・国際経済の基本的な仕組みについて理解する。
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4週 |
安全保障・国際協力・国益 国際社会の変容と安全保障概念の再社会化について学び、国家と国際との関係について検討、考察する。 |
国家と国際の関係について理解をし、自らの言説が持ち、表現できる。
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5週 |
国際社会学(移民問題・EU)① アメリカにおける移民政策・EUにおける諸問題について、事例に基づいて各学生が発表し、討論などを通じて認識を深める。 |
アメリカ・ヨーロッパにおける移民の現状を理解し、移民政策の是非について、自らの考えが持てる。
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6週 |
国際社会学(移民問題)② 旧ソ連・ドイツ・イギリスにおける移民の諸問題を各事例に基づき、学生が発表する。その問題点、これからに向けての討論を行う。 |
難民問題も含め、諸国で起きている諸問題の理解をし、国家と国民の関係について考察ができる。
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7週 |
小テスト・課題レポートに向けて グローバルスタディーズにおける言説の確認、各諸問題に関する諸学生の理解度を問う。各学生の発表に関わる課題レポートの進捗具合や、内容に関する指導を行う。 |
各学生が国際社会において、まず何に興味があるのかを知り、それを文章によって表現をする大切さを理解する。
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8週 |
アジアにおける諸問題① 東アジア地域(中国・台湾・朝鮮半島)における政治・歴史・経済的な諸問題に関して学生が発表する。地理的にも近い、日本との関係についても各学生が考察を行い、討論を実施する。 |
地理的に日本に近い東アジアの諸問題を地政学的にも理解する。
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2ndQ |
9週 |
アジアにおける諸問題② 東南アジア・オセアニアにおける諸問題に関し、実際の調査なども含めて各学生が発表する。 |
本校の学術交流も多い、東南アジア・オセアニアを全般的に理解する。
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10週 |
アジアにおける諸問題③ 沖縄から考える国際社会についての考察を促す。南アジアの民族問題や、「幸せの国ブータン」おける幸福度調査の現状について、実施教員が実施した実地調査報告も行い、国家戦略について考える。 |
文明の交差点でもある沖縄の地政学的な役割について理解する。ブータンを含めた南アジア諸国の地政学的な諸問題について理解する。
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11週 |
開発、貧困、差別への挑戦① ネパール・タイ・カンボジアの事例を掘り下げて各学生が発表し、開発の是非について討論する。 |
日本が積極的に開発に携わってきた地域は東南アジア・南アジアであったことを、その理由も含めて理解する。
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12週 |
開発、貧困、差別への挑戦② 南アジアにおけるジェンダー・アフリカ・ラテンアメリカにおける開発の最新事例から、国際的な開発はどのようなものであるべきかを考察する。実際に日本の政府開発組織である、JICAについての理解も深める。 |
SDGsの中でも貧困の解消は喫緊の事案であることを理解し、その問題解決のために各学生が工業人として何ができるのかということを考えることができる。
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13週 |
21世紀と新しい国際社会の行方① グローバル化とその逆説について、最新の言説を提示し、その検討を発表・討論を通じて行う。 |
グローバリズム・ローカリズム・グローカリズムについての理解をし、具体的な企業の動き、社会運動に関する知識を有することができる。
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14週 |
21世紀と新しい国際社会の行方② 現代の国際社会におけるテロリズムの論点について、そのダイナミズムを理解した上で、考察を行う。 |
国際的なテロの実態、現状についての理解ができる。その抑止のために諸国がどのような対策を実施しているのかについての理解ができる。
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15週 |
21世紀と新しい国際社会の行方③ 環境配慮行動の現実を環境先進国の現状から知り、国際的に取り巻く環境の問題と工業人との関わりを考察する。 |
これまでに出た、グローバルスタディーズの諸言説を理解する。工業人として国際的諸問題にどう対処するのかについての意見を持つことができる。
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16週 |
期末試験 |
期末レポートとともに期末試験を課す
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 課題・試験 | 発表 | 相互評価 | 態度(出席点および授業での質問) | ポートフォリオ | その他・小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 20 | 0 | 20 | 0 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 25 | 10 | 0 | 20 | 0 | 0 | 55 |
専門的能力 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 25 |
分野横断的能力 | 10 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |