工業材料

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工業材料
科目番号 0044 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創成工学専攻(機械制御システムコース) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「機械・金属材料学」,PEL編集委員会,黒田大介 編著
担当教員 谷口 幸典

到達目標

1.一般的な金属の結晶構造と相変化を理解し,基本的な状態図について説明できる.
2.一般的な実用金属材料の特長やJIS規格,使用するにあたっての留意点を説明できる.
3.粉末冶金法の特長を理解し、ものづくり研究開発の課題を発見できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1右記に加えて,非平衡相や金属間化合物について説明できる.一般的な金属の結晶構造と相変化を理解し,基本的な状態図について説明できる.一般的な金属の結晶構造と相変化を理解し,基本的な状態図について説明できない.
評価項目2右記に加えて,代表的な工業用無機材料の特徴を説明できる.一般的な実用金属材料の特長やJIS規格,使用するにあたっての留意点を説明できる.一般的な実用金属材料の特長やJIS規格,使用するにあたっての留意点を説明できない.
評価項目3右記に加えて,新たな研究開発を提案し、計画書としてまとめることができる.粉末冶金法の特長を理解し、ものづくり研究開発の課題を発見できる.粉末冶金法の特長を理解できず、ものづくり研究開発の課題を発見できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準 (d-1) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
実用機械材料について結晶構造から状態図の読み方について教授することで工業材料の基礎的な特徴と製造プロセスおよびJIS規格など,それらを使用するエンジニアとして必要な学問知を身に付ける。また、粉末成形~焼結によるものづくり手法に関して(1)課題抽出(2)研究開発目的の設定(3)研究方法の提案による研究計画書を作成し、レポートとしてまとめる.
授業の進め方・方法:
配布資料に示された図や記述の行間の解説を受け,理解するパッシブな授業形式とする。実験・実習で実際に使用する材料も多いので関連を明確にしながら進める.試験により達成度を確認するほか、課題発見力と提案力をレポートにより評価する。
注意点:
専門用語,JIS記号など,学習事項が非常に多いため集中して理解すること.
事前学習
あらかじめ授業計画に記載されている事項について教科書の該当する部分を読み、理解できるところ、理解できないところを明らかにしておく
事後展開学習
適宜提示される演習課題を解く。研究計画書の作成のための文献等の調査を行う。

学修単位の履修上の注意

1stQに試験を、2ndQの最後にレポート提出を実施する。試験では自筆ノートを持ち込み可能とするので当日までに作成しておくこと。レポートにおいては所属研究室における研究分野に関連する工業材料について調査することが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 金属① 金属の結晶構造と合金の定義を説明できる.
2週 金属② 相変化について理解し,全率固溶体型状態図を説明できる.
3週 金属③ 溶解度曲線,共晶型・包晶形状態図を説明できる.
4週 鋼の状態図 共析反応を理解し,Fe-C系状態図を説明できる.
5週 鉄鋼材料 代表的な鉄鋼材料の特長やJIS規格,使用するにあたっての留意点を説明できる.
6週 鋳鉄 鋳鉄の特長やJIS規格,使用するにあたっての留意点を説明できる.
7週 試験 ここまでの知識を整理して説明できる.
8週 試験返却・解答 理解が不十分な事項を認識し,正しく理解できる.
2ndQ
9週 非鉄金属材料① 代表的な非鉄金属材料の特長やJIS規格,使用するにあたっての留意点を説明できる.
10週 非鉄金属材料② 代表的な非鉄金属材料の特長やJIS規格,使用するにあたっての留意点を説明できる.
11週 粉末冶金法 粉末成形法および焼結の基本を説明できる.
12週 粉末冶金法によるものづくり研究開発(1)課題抽出 粉末冶金技術によって既に実現している①製品例や技術開発案件の背景、②関連知識、および③「工夫や解明すべき事柄」を調査できる.
13週 粉末冶金法によるものづくり研究開発(2)研究開発目的の設定 ④実施・調査すべき事柄を考え、具体的にまとめることができる.
14週 粉末冶金法によるものづくり研究開発(3)研究方法の提案 ⑤具体的な検討項目(材料や作成方法におけるパラメータなど)、⑥どのような結果を得るのかを提案できる.
15週 レポート提出 12週~14週の取り組みをまとめてレポートとして報告できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力702090
分野横断的能力01010