概要:
鉄鋼材料および非鉄金属材料の基本的な性質を理解し、機械設計において適切な材料が選定できるようにする。
授業の進め方・方法:
教科書に加え、他の資料を記載した授業プリントをもとに授業を進める。
注意点:
毎回、授業プリントの提出を求める。理由無き欠席に対して授業プリントの再配布は行わないので注意すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
総論(機械材料とは、金属材料、非金属材料、複合材料の分類と用途) |
金属材料、非金属材料、複合材料の分類と用途について説明できる。
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2週 |
硬さ試験法(ロックウェル硬さなど)、引張試験法(応力-ひずみ線図) |
各種試験法の原理が説明でき、機械的性質の計算ができる。
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3週 |
演習問題、衝撃試験法(脆性・延性遷移温度) |
引張試験における機械的性質の計算ができる。硬さ試験の原理と表し方が説明できる。 衝撃試験の原理が説明でき、機械的性質が計算できる。
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4週 |
疲労試験、クリープ試験、非破壊検査 |
疲労試験、クリープ試験、非破壊検査の原理が説明できる。
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5週 |
金属の結晶構造(体心立方格子、面心立方格子、稠密六方格子) |
金属の結晶構造が説明でき、格子定数および充填率が計算できる。
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6週 |
ミラー指数、固溶体、金属間化合物 |
ミラー指数の計算ができる。固溶体/金属間化合物が説明できる。
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7週 |
結晶構造の欠陥、金属のすべり |
点欠陥、線欠陥、面欠陥の違いについて説明できる。金属のすべり、刃状転位およびらせん転位の特徴について説明できる。
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8週 |
分解せん断応力(塑性変形の起こり方) 加工硬化・回復・再結晶 |
シュミット因子が説明できる。臨界せん断応力の計算ができる。塑性加工による加工硬化、および加工・熱処理過程で起きる回復・再結晶が説明できる。
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2ndQ |
9週 |
中間試験(確認テスト) |
第1週から第8週までの内容が説明できる。
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10週 |
金属(合金)の溶解と凝固、てこの定理 |
2元系物質の温度変化に伴う溶解と凝固について説明できる。
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11週 |
2成分を混ぜたときの2相の重量比 |
2つの物質(液体)を混ぜたときの2種類の溶液の量比および組成が計算できる。
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12週 |
温度を変化させたときの2相の重量比 |
2種類の溶液の温度変化に伴う量比および組成の変化が計算できる。
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13週 |
2成分金属の重量%から原子%への変換、原子%から重量%への変換 |
2成分金属の重量%から原子%への変換、原子%から重量%への変換が計算できる。
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14週 |
全率固溶体の状態図における液相と固相の比および固相の組成と液相の組成 |
全率固溶体の液相と固相の量比および固相および液相の組成が計算できる。
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15週 |
試験返却、まとめ 全率固溶-固相分離型の2相の量比および組成 |
試験結果の確認および重要な点を解説 全率固溶体の液相と固相の量比および固相および液相の組成が計算できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
合金の状態図:共晶型状態図1 |
共晶点組成の場合の凝固過程における液体・固溶体の量比および組成が計算できる。
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2週 |
合金の状態図:共晶型状態図2 |
共晶点組成以外の場合の凝固過程における液体・固溶体の量比および組成が計算できる。
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3週 |
鋼(Fe-C系)の状態図(共析鋼、亜共析鋼、過共析鋼)、鋼の変態(パーライト変態) |
Fe-C系状態図を読解できる。鋼の種類およびパーライト変態が説明できる。
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4週 |
TTT曲線、CCT曲線、マルテンサイト変態 |
TTT曲線、CCT曲線を使って、マルテンサイト変態およびベイナイト変態が説明できる。
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5週 |
鋼の焼きならし、焼き鈍し |
鋼の熱処理について説明できる。
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6週 |
鋼の焼き入れ、焼き戻し、浸炭 |
鋼の熱処理および表面処理について説明できる。
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7週 |
窒化、時効 |
鋼の表面処理および時効硬化について説明できる。
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8週 |
中間試験(確認テスト) |
第1週から第7週までの内容が説明できる。
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4thQ |
9週 |
炭素鋼の種類と性質1(一般構造用圧延鋼材、溶接構造用圧延鋼材、高張力鋼、快削鋼) |
炭素鋼の種類と性質が説明できる。
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10週 |
展伸用銅合金、アルミニウム合金 |
炭素鋼および非鉄金属材料の種類と性質が説明できる。
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11週 |
チタン合金、鋳鉄の特徴 |
非鉄金属材料の特徴および鋳鉄の性質について説明できる。
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12週 |
ねずみ鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄、可鍛鋳鉄、鋳鋼品、鋳造用Cu合金・Al合金 |
各種鋳鉄の規格および可鍛鋳鉄、鋳鋼、鋳造用Cu/Al合金の種類および性質が説明できる。
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13週 |
炭素工具鋼、高速度工具鋼、超硬合金 |
工具鋼の規格と性質について説明できる。
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14週 |
フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼 |
耐食合金の規格と性質について説明できる。
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15週 |
試験返却、まとめ |
試験結果の確認、重要な点を解説
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 材料 | 機械材料に求められる性質を説明できる。 | 4 | 前1,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。 | 4 | 前1 |
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。 | 4 | 前2,前3 |
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。 | 4 | 前2,前3 |
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。 | 4 | 前3 |
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。 | 4 | 前4 |
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。 | 4 | 前4 |
金属と合金の結晶構造を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。 | 4 | 前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2 |
合金の状態図の見方を説明できる。 | 4 | 前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2 |
塑性変形の起り方を説明できる。 | 4 | 前7,前8 |
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。 | 4 | 前9 |
鉄鋼の製法を説明できる。 | 4 | |
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。 | 4 | |
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。 | 4 | 後3 |
焼きなましの目的と操作を説明できる。 | 4 | 後5 |
焼きならしの目的と操作を説明できる。 | 4 | 後5 |
焼入れの目的と操作を説明できる。 | 4 | 後6 |
焼戻しの目的と操作を説明できる。 | 4 | 後6 |