到達目標
・ 正弦波交流信号を瞬時値、フェーザ、複素数で表現できる
・ 回路要素に交流信号を加えた際の挙動を説明できる
・ 直列・並列接続交流回路の計算ができる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 未到達レベルの目安(不可) |
評価項目1 | 正弦波交流信号を瞬時値、フェーザ、複素数で充分に表現できる | 正弦波交流信号を瞬時値、フェーザ、複素数で表現できる | 正弦波交流信号を瞬時値、フェーザ、複素数で表現できない |
評価項目2 | 回路要素に交流信号を加えた際の挙動を説明が充分にできる | 回路要素に交流信号を加えた際の挙動を説明ができる | 回路要素に交流信号を加えた際の挙動を説明ができない |
評価項目3 | 直列・並列接続交流回路の計算が充分にできる | 直列・並列接続交流回路の計算ができる | 直列・並列接続交流回路の計算ができない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気工学を学ぶ上でもっとも基礎的な位置を占める電気回路理論について、電子制御工学技術者として必要な概念と計算術を身につけることを目標とする。電気回路に関する問題は100題中75問をいつでも解けなければならない。これが電気技術者としての最低レベルであるという世間の常識を知っておく必要がある。本講義では正弦波交流回路の基礎と交流回路計算の基本について教授する。
授業の進め方・方法:
授業への取り組み姿勢(出席・態度)(20%)、
課題(レポート・小テスト等)の解答状況(20%)、
定期試験の成績(60%)
を総合して評価する。
50点以上(100点満点)を合格とする。
不合格者に対して再評価試験は1回実施する。追認試験も1回実施する。
注意点:
教科書の問題は全て自力で解くことができるのが最低レベルと心得てほしい。そのためには、授業中に示した問題などについて復習を怠らないこと。試験前に3回問題を全て解くことを心がければ「優」の評価が得られると思います。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
交流回路計算の基本 交流回路計算の基本となる複素数とフェーザ・極表示について、相互変換と四則演算の計算法を学ぶ |
交流回路計算の基本となる複素数とフェーザ・極表示について、相互変換と四則演算の計算法を理解する
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2週 |
正弦波交流 正弦波交流信号の原理について述べ、瞬時値による表現方法と最大値、角周波数、位相角、周期、周期数などについて解説する |
正弦波交流信号の原理について、瞬時値による表現方法と最大値、角周波数、位相角、周期、周期数などについて理解する
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3週 |
波高値、平均値、実効値、位相 交流信号の表現方法として波高値、平均値、実効値の概念と計算方法を講義し、交流信号の位相の概念を示す
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交流信号の表現方法として波高値、平均値、実効値の概念と計算方法と、交流信号の位相の概念を理解する
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4週 |
正弦波交流のフェーザ表示と複素数表示 正弦波交流をフェーザ図として描く方法と複素数で表す方法を解説する
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正弦波交流をフェーザ図として描く方法と複素数で表す方法をを理解する
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5週 |
回路要素の性質1 抵抗、インダクタンス、キャパシタンスに交流信号を印加した際の基本関係式を求める
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抵抗、インダクタンス、キャパシタンスに交流信号を印加した際の基本関係式をを理解する
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6週 |
回路要素の性質2 抵抗、インダクタンス、キャパシタンスに交流信号を印加した際の基本関係式を元に実際の計算演習を行う
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抵抗、インダクタンス、キャパシタンスに交流信号を印加した際の基本関係式を元に実際の計算を理解する
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7週 |
複素数表示の必要性 瞬時値表示と複素数表示を回路要素に印加した場合の計算を比較し、複素数表示の必要な理由を考察する |
瞬時値表示と複素数表示を回路要素に印加した場合の計算を比較し、複素数表示の必要な理由を理解する
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
直列接続 回路要素を直列に接続したときの電流・電圧を、フェーザ図を作図することにより解析する |
回路要素を直列に接続したときの電流・電圧を、フェーザ図を作図することにより解析する方法を理解する
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10週 |
インピーダンス 交流におけるインピーダンスを定義し、直列回路におけるインピーダンスを用いた回路解析を行う
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交流におけるインピーダンスと、直列回路におけるインピーダンスを用いた回路解析を理解する
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11週 |
アドミタンス インピーダンスの逆数としてアドミタンスを定義し、回路解析による計算法を講義する
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インピーダンスの逆数であるアドミタンスと、回路解析による計算法を理解する
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12週 |
並列接続 回路要素を並列に接続したときの電流・電圧を、フェーザ図を作図することにより解析する
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回路要素を並列に接続したときの電流・電圧を、フェーザ図を作図することにより解析することを理解する
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13週 |
アドミタンスとインピーダンス 並列回路におけるインピーダンスとアドミタンスを調べ、回路解析法を学ぶ |
並列回路におけるインピーダンスとアドミタンスを調べ、回路解析法を理解する
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14週 |
並列接続の計算 並列回路の回路解析を行い、計算演習を行う |
並列回路の回路解析を行い、計算方法を理解する
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15週 |
期末試験
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16週 |
演習とまとめ
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 3 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 3 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 3 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 出席・態度 | 課題 | 試験 | 合計 |
総合評価割合 | 20 | 20 | 60 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 20 | 20 | 60 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |