メディア情報工学

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 メディア情報工学
科目番号 0040 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 C言語による画像処理プログラミング入門,長尾智晴著,朝倉書店
担当教員 田邊 喜一

到達目標

(1)階調補正の手法が理解できる
(2)二値画像処理手法が理解できる
(3)空間フィルタリングの手法が理解できる
(4)立体・動画像処理の原理が理解できる
(5)画像認識の原理が理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1階調補正の手法が正確に理解できる階調補正の手法が理解できる階調補正の手法が理解できない
評価項目2二値画像処理手法が正確に理解できる二値画像処理手法が理解できる二値画像処理手法が理解できない
評価項目3空間フィルタリングの手法が正確に理解できる空間フィルタリングの手法が理解できる空間フィルタリングの手法が理解できない
評価項目4立体・動画像処理の原理が正確に理解できる立体・動画像処理の原理が理解できる立体・動画像処理の原理が理解できない
評価項目5画像認識の原理が正確に理解できる画像認識の原理が理解できる画像認識の原理が理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目ではメディア情報工学の中核をなす「画像情報処理工学」について学ぶ.画像情報処理は,産業界においては,目視検査を代替する自動検査装置として広く実用化されている.また,近年,脚光を浴びているヒューマノイド型ロボット用の視覚センサを構成するためにも必要不可欠な基本技術である.さらに,コンピュータ・グラフィックス(CG)とも相互に深い関係にあり,AR等のヒューマンインタフェース技術にも大きく貢献している.それゆえ,「画像情報処理技術」の基礎的事項を把握しておくことは,情報系の技術者にとって必須である.
 本科目では,コンピュータで画像を取り扱うための基礎知識を学ぶ.基本理論を構成する二次元画像処理手法から,その応用である三次元画像処理技術まで,網羅的に修得することを目指す.

授業の進め方・方法:
到達目標(1)~(5)については,中間試験(50%),期末試験(50%)の割合で評価する.
60点以上を合格とする.
なお,期末試験については,授業時間の2/3以上に出席し,かつ,演習課題(机上課題・プログラミング課題)を80%以上提出しないと受験できない.

注意点:
【自学自習】予習・復習  50時間
      定期試験の準備 10時間

再評価試験を実施する.追認試験は実施しない.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 画像の取り扱い
画像処理の原理と画像の操作方法について解説する.演習環境の整備を行う.
2週 階調補正
階調変換の原理を解説する.変換グラフの違いによる効果を演習で確認する.
3週 空間フィルタリング
空間フィルタリングの原理を解説する.エッジ強調,平滑化処理の効果を演習で確認する.
4週 周波数フィルタリング1
周波数領域における画像処理の概要について解説する.
5週 周波数フィルタリング2
周波数フィルタリングの効果を演習で確認する.
6週 画像の圧縮符号化
圧縮符号化の考え方を解説する.ランレングス符号化による圧縮効果を演習で確認する.
7週 二値化処理
代表的な二値化手法について解説する.モード法における谷の発見方法を演習で確認する.
8週 中間試験
第1~7回の範囲で試験を行う.
2ndQ
9週 2値画像処理1
二値画像の幾何学について解説する.輪郭追跡,膨張・収縮等を演習で確認する.
10週 2値画像処理2
ラベリング処理のプログラミング演習を行う.
11週 立体・3次元環境認識
ステレオ法の原理について解説する.ステレオマッチングの事例を演習で確認する.
12週 動画像処理
動画像処理の原理について解説する.フレーム間差分による動領域の抽出を演習で確認する.
13週 文字・図形の認識
パターン認識の原理について解説する.テンプレートマッチング法を演習で確認する.
14週 画像の認識
画像認識の過程について解説する.画像特徴を用いた認識の事例を演習で確認する.
15週 期末試験
第9~14回の範囲で試験を行う
16週 まとめ
画像情報処理の今後の展開について論じる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力0000000
専門的能力50500000100
分野横断的能力0000000