基礎情報理論

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 基礎情報理論
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 小嶋哲也,はじめての情報理論(近代科学社)
担当教員 原 元司

到達目標

(1)エントロピー(情報量)の基礎を理解している
(2)情報伝達に必要となる符号の基礎を理解している
(3)通信路の基本モデルについて理解している

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1エントロピー(情報量)の基礎をよく理解しているエントロピー(情報量)の基礎を理解しているエントロピー(情報量)の基礎を理解していない
評価項目2情報伝達に必要となる符号の基礎をよく理解している情報伝達に必要となる符号の基礎を理解している情報伝達に必要となる符号の基礎を理解していない
評価項目3通信路の基本モデルについてよく理解している通信路の基本モデルについて理解している通信路の基本モデルについて理解していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報の伝達,蓄積,処理の技術は情報化社会を支える基盤技術である.本科目では,その情報の伝達,蓄積,処理に重要となる基礎理論を取り扱う.具体的には,シャノンが定義するエントロピー(情報量),ダイバージェンス,符号化,通信路のモデルについて解説を行う.
なお,本科目は,情報処理学会が策定したIPSJ-SE推奨カリキュラムの「情報理論及び符号理論」中の主要な内容に対応する.
授業の進め方・方法:
到達目標(1)~(3)の到達度を小テストおよび期末試験80%,課題レポート・自学ノート20%の割合で評価し,60点以上を合格とする.
なお,本科目では総合評価の他に,課題レポート・自学ノートの評価が20点満点中12点以上であることを合格の条件とする.また,講義ノートとは別に所定の自学ノートを提出しないと期末試験の受験を認めない.さらに,卒業追認試験については,課題レポート・自学ノートの評価が100点中60点以上かつ総合評価が36点以上の者について申請があった場合にのみ受験を認める.
注意点:
学修単位科目であり,1回の講義(90分)あたり180分以上の予習・復習をしているものとして講義・演習を進める.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 科目ガイダンス,確率論の復習
科目の概要と確率論の復習を行う
2週 エントロピー
エントロピー(情報量)の基礎と計算方法について解説を行う
3週 エントロピーのチェイン則
同時エントロピー,条件付きエントロピー等について解説を行う
4週 ダイバージェンス
ダイバージェンスについてその基礎を解説する
5週 ダイバージェンスの応用
エントロピーとダイバージェンスの性質について解説する
6週 課題演習
1~6週目までの内容の補足と課題演習を実施する
7週 符号の定義と正則性
固定長符号と可変長符号の基礎等について解説する
8週 文節可能符号と語頭符号
文節可能符号と語頭符号について解説する
4thQ
9週 中間試験
1~8週目の内容について試験を行う
10週 試験の解説と最適符号
最適符号の解説を行う
11週 符号化アルゴリズム
最適符号と各種の符号について解説を行う
12週 相互情報量
相互情報量等について解説を行う
13週 情報処理不等式
マルコフ連鎖,情報処理不等式について解説を行う
14週 通信路符号化
通信路のモデル,誤り訂正符号等について解説を行う
15週 期末試験
8~14週目までの内容について試験を行う
16週 試験の解説と補足
試験の解説と補足事項を説明する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。3
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。3
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価小テスト,レポート,自学ノート等ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力0000000
専門的能力80002000100
分野横断的能力0000000