機械設計製図Ⅲ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械設計製図Ⅲ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:「機械製図」(実教出版),参考書:JISハンドブック「機械要素」(日本規格協会)図書館に所蔵 など
担当教員 佐藤 紳二

到達目標

学習目的:各機械要素の製図法と規格を理解し,これを作図演習で修得する。また設計計算から製作図作成までの一連の作業を行うことでデザイン基礎能力を修得するとともにCADによる作図能力を修得する。
到達目標
1.図面の作成方法を学ぶとともに,図面の内容を理解できる。
2.機械製図の規格を理解し,機械部品の製作図を作図できる。
3.各種の機械装置について,主要部を設計し,製作図を作成できる。
4.CADシステムの基本機能を理解し,利用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安良好な到達レベルの目安(良)標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1機械装置の組立図から,その装置の構造を正しくイメージすることができ,部品図に展開することができる。機械部品の図面の内容が理解でき,その部品の構造を正しくイメージすることができ,自分で再図面化することができる。機械部品の図面の内容が理解でき,その図面から部品の構造を正しくイメージすることができる。示された図面の内容を正しく理解したり,装置の構造をイメージしたりすることができない。
評価項目2機械製図の規格を理解して,これを効率的に参照しながら,規格に従って適切な手順で機械部品の製作図を作図することができる。機械製図の規格を自ら調査・参照することができ,その規格に従って機械部品の製作図を作図することができる。示された機械製図の規格を基に,機械部品の製作図を作図することができる。機械製図の基礎的な規格について,資料を活用して参照することができない。
評価項目3各種機械装置の主要部について,設計手順を自ら考えながら設計し,製作図を効率的に作成できる。自ら適切な資料を調査・参照して,各種機械装置の主要部を設計することができ,製作図を作成できる。指示された基本的な設計手順に従って,各種機械装置の主要部が設計することができ,製作図を作成できる。各種機械装置の主要部が設計できない。
評価項目4CADシステムの機能の詳細が理解できていて,これを活用して,各種機械装置の図面を効率的に作図できる。CADシステムの基本機能が理解できていて,これを応用して,各種機械装置の図面を作図できる。CADシステムの基本機能が理解できていて,機械装置の図面を作図できる。CADシステムの基本機能が理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門・設計と生産・管理

必修・履修・履修選択・選択の別:必修

基礎となる学問分野:工学/機械工学/設計工学・機械機能要素・トライボロジー

学科学習目標との関連:本科目は機械工学科学習目標「(3) 設計製図,実験・実習等の体験的学習を通じて,知識理解を深化させると同時に,実験の遂行能力,データの解析能力および考察能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化、A-2:「材料と構造」,「運動と振動」,「エネルギーと流れ」,「情報と計測・制御」,「設計と生産・管理」,「機械とシステム」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」であるが,付随的には「C-1」にも関与する。本科目は大学相当の内容を含む科目で,技術者教育プログラム履修認定に関連する。

授業の概要:機械要素(歯車,プーリ・スプロケット,ばね,溶接継手,管・管継手・バルブ)の製図法や規格を解説したのち,CADによる作図演習を行う。その後,手巻きウィンチの設計計算や設計手順について解説し,実際に設計計算およびCADによる製作図の作成を行う。

授業の進め方・方法:
授業の方法:各機械要素について,板書を中心とした解説の後,CADによる作図演習を行う。その後,手巻きウィンチの設計計算について,板書を中心に計算方法と手順について解説し,各自で設計計算書を作成する。次にこの設計計算書を基に各自,CADによる製作図の作成演習を行う。

成績評価方法:設計計算書における設計手順,計算方法,計算結果の正確さや妥当性と体裁(30%)作図演習作品5枚における製図通則や規格,製図方法の正確さや妥当性と体裁(70%)成績評価の配分は上記の通りであるが、上記提出物が一部でも未提出の場合は本科目の評価点を不合格とする。

注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のためには,本科目の履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下であること)が必須である。

履修のアドバイス:機械製図の読み描きを確実に身につけるには,日頃の地道な努力の積み重ねしかない。実際のもの作りを念頭に置いて,実物をイメージしながら作図に取り組むこと。

基礎科目:機械設計製図Ⅰ(1年),機械工学実験実習Ⅰ(1),機械設計製図Ⅱ(2),機械工学実験実習Ⅱ(2)

関連科目:機械工学実験実習Ⅲ(3年),機械設計法Ⅰ(3),機械工学実験実習Ⅳ(4),設計製作課題演習(4),機械設計法Ⅱ(4),応用機械設計(5)など

受講上のアドバイス:機械製図は作図することによって身に付く。作図演習を中心とした復習を十分すること。また、成績評価方法に記述された提出物が一部でも未提出の場合は学年成績が不合格となるので注意すること。
なお,遅刻については,各時間の半分を経過するまでは遅刻として扱うが,それ以降は欠課として扱う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期ガイダンス,歯車〔歯車の基礎,歯車製図,平歯車,はすば歯車とやまば歯車,かさ歯車,ウォームギア〕
2週 プーリ・スプロケット〔Vベルト伝動,歯付きベルト伝動〕,ばね製図
3週 CADによる作図演習〔平歯車1〕
4週 CADによる作図演習〔平歯車2〕
5週 CADによる作図演習〔平歯車3〕
6週 CADによる作図演習〔かさ歯車1〕
7週 CADによる作図演習〔かさ歯車2〕
8週 CADによる作図演習〔かさ歯車3〕
2ndQ
9週 溶接継手〔溶接継手の種類,溶接部の記号表示〕,管・管継手・バルブ
10週 CADによる作図演習〔溶接加工部を含む軸受1〕
11週 CADによる作図演習〔溶接加工部を含む軸受2〕
12週 CADによる作図演習〔溶接加工部を含む軸受3〕
13週 CADによる作図演習〔バルブの部品図1〕
14週 CADによる作図演習〔バルブの部品図2〕
15週 前期末試験(本科目では定期試験は実施しない)
16週 CADによる作図演習〔バルブの部品図3〕
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス,手巻きウィンチの設計計算〔機構の決定,ワイヤーロープ・巻胴・歯車の設計〕
2週 手巻きウィンチの設計計算〔歯車,軸の設計〕
3週 手巻きウィンチの設計計算〔軸受,ハンドル,ブレーキ各部の設計〕
4週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図1〕
5週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図2〕
6週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図3〕
7週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図4〕
8週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図5〕
4thQ
9週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図6〕
10週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図7〕
11週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図8〕
12週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図9〕
13週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図10〕
14週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図11〕
15週 学年末試験(本科目では定期試験は実施しない)
16週 CADによる作図演習〔手巻きウィンチの組立図12〕

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価課題【図面】課題【設計計算書】その他合計
総合評価割合00070300100
基礎的能力0000000
専門的能力0005030080
分野横断的能力000200020