計測工学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 計測工学
科目番号 0093 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 前田良昭・木村一郎・押田至啓著「計測工学」(コロナ社)
担当教員 松本 良雄

到達目標

学習目的:機械技術者に必要な計測技術を系統的に学ぶ。また、計測に必要な電気技術についても学ぶ。

到達目標:
1. 国際単位系の構成を理解し,SI単位およびSI接頭語を説明できる。
2. 測定の定義と種類を説明できる。
3. 測定誤差の原因と種類,精度と不確かさ,合成誤差を説明できる。
4. 各種物理量の計測方法が説明でき,機器の選定を行うことができる。

ルーブリック

不可
評価項目1国際単位系の構成を理解し,SI単位およびSI接頭語を正しく使える。国際単位系の構成を理解し,SI単位およびSI接頭語を説明できる。SI単位を理解している。左記に達していない。
評価項目2測定の定義と種類を説明でき,状況に応じて選択できる。測定の定義と種類を説明できる。測定の定義と種類を知っている。左記に達していない。
評価項目3測定誤差の原因と種類,精度と不確かさ,合成誤差を理解した上で測定できる。測定誤差の原因と種類,精度と不確かさ,合成誤差を説明できる。測定誤差の原因と種類を知っている。左記に達していない。
評価項目4各種物理量の計測方法が説明でき,仕様書の作成ならびに機器の選定を行うことができる。各種物理量の計測方法が説明でき,機器の選定を行うことができる。各種物理量の計測方法を説明できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

学習の分野:情報と計測・制御

必修・履修・履修選択・選択の別:履修選択

基礎となる学問分野:工学/機械工学/機械力学・制御

学科学習目標との関連:本科目は機械工学科学習目標「(2) エネルギーと流れ,材料と構造,運動と振動,設計と生産・管理,情報と計測・制御,機械とシステムに関する専門技術分野の知識を修得し,工学現象の解析や機械の設計・製作に応用できる能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A―2:「材料と構造」,「運動と振動」,「エネルギーと流れ」,「情報と計測・制御」,「設計と生産・管理」,「機械とシステム」に関する専門技術分野の知識の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:「計測なくして科学はない」といわれている。機械技術者にとって計測技術の習得は重要である。計測に関する単位や誤差の処理など,計測の基礎から計測機器を使っての具体的な測定原理に至るまで,機械技術者に必要な計測技術を解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:本科目は時間割編成上,後期のみで開講する。教科書を用いて下記に示す事項を講義する。例題や演習を取り入れ,理解の定着に努める。また,実例や応用例として,生産・保守現場等で使用されている測定技術にもふれる。本科目は後期開講科目である。

成績評価方法:2回の定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。授業時間外の課題(30%)。また,成績が60点未満の学生に対して再試験を行うことがあり,定期試験と再試験の平均点を試験分として再計算し,成績が60点を超えれば60点とする。試験の持込可能物品はその都度指示する。
注意点:
履修上の注意:本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あたり授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の学習が必修となる。これらの学習については担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:扱う項目は,物理,数学,電気,機械工学等技術全般に関係しているので,各分野の基礎をしっかりと身につけていることが必要である。

基礎科目:基礎数学Ⅰ・Ⅱ(1年),物理Ⅰ(1),物理Ⅱ(2),微分積分Ⅰ(2),微分積分Ⅱ(3),応用物理Ⅰ(3)など

関連科目:電気工学(3年),流体工学Ⅰ・Ⅱ(4),機械力学(5),制御工学Ⅱ(5),メカトロニクス(5),制御機器特論(専1)など

受講上のアドバイス:実験・実習等で使用した計測器と関連付けて考えると理解し易い。
遅刻とみなす時間は授業時間の1/2までとし,以降は欠課とみなす。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,概要(計測工学とは)
2週 単位と標準(SI単位系)
計測に関する課題
3週 測定の基本的手法(直接測定と間接測定)
計測機器に関する課題
4週 測定誤差(誤差の性質と正規分布)
測定誤差に関する課題
5週 測定精度(正確さと精密さ)
有効数字に関する課題
6週 測定データの統計的処理(データの取扱)
7週 測定システムとシステム解析(測定システムの基本構成,測定システムの信号変換)
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 後期中間試験の返却と解答解説,機械式センサ(機械的拡大)
10週 電気電子式センサ(抵抗変化,容量変化)
センサに関する課題1
11週 電気電子式センサ(圧電効果)
センサに関する課題2
12週 流体式センサ(ベルヌーイの定理)
センサに関する課題3
13週 光学式センサ(光学的拡大)
センサに関する課題4
14週 その他の方式(ドップラー効果)
15週 (後期末試験)
16週 後期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000