到達目標
学習目的:工学の基礎的な問題を解決するために必要な数学の知識,計算技術を 級数,2変数関数の微分,積分を学ぶことにより習得する。
到達目標:1.いろいろな関数をべき級数に展開できる。 2.偏微分の概念を理解し,基本的な2変数関数の極値や曲面の接平面 の方程式を求めることができる。 3.重積分の概念を理解し,基本的な立体の体積を求めることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 関数をテーラー展 開することができる。 | 基本的な関数の1次 近似,2次近似を求め ることができる。 基本的な関数のマク ローリン展開ができる。 | 基本的な関数の1次近似,2次近似を求めることが十分に出来ない。 |
評価項目2 | 偏微分を用いて関 数の極値を求める ことができる。更 に条件付き極値, 包絡線を求めるこ とができる。 | 基本的な関数の極値 を求めることができる。 包絡線を求めることが出来る。 | 基本的な関数の極値を求めることが十分にできない。 |
評価項目3 | 重積分の計算がで きる。積分順序を 交換することがで きる。 | 累次積分法を理解し,基本的な関数の重積 分をそれによって求 めることができる。 | 累次積分法によって重積分を計算することが十分にできない。 |
評価項目4 | ヤコビアンを用い た変数変換によっ て重積分を計算す ることができる。 | 極座標変換によって与えられた重積分を計算することでき,極座標変換の意味を理解できる。 | 極座標変換による重積分の計算が不十分である。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
必修
基礎となる学問分野:数物系科学/数学/基礎解析学
学科学習目標との関連:本科目は一般科目学習目標「(1)実践的技術と工学の基礎を学び、深く 専門の学芸・技術を身につける。」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知 識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として,自然科学の幅広い分 野の知識を修得し,説明できること」である。本科目は大学担当の内容 を含む科目で、技術者教育プログラムの履修認定に関係する。
授業の概要:級数の概念と関数のべき級数展開を理解することからはじめる。次に 2年生で学んだ1変数関数の微分・積分を発展させ,2変数関数の微分 (偏微分),及び2変数関数の積分(重積分)について学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業の方法:板書を中心に授業を進め出来るだけ厳密性に偏ることなく直観的な内容の理 解を重視する。また,その理解をより深めるために演習の時間を多くするよう配慮する。
成績評価方法:4回の定期試験(同等に評価し70%)とその他の試験,演習,レポート,授業への取り 組み方など(30%)の合計で評価する。成績等によっては,再試験を行う(レポート課題を 課すこともある)。再試験は80点を上限として本試験と同様に評価する。
注意点:
履修上の注意:本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あた り授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の 学習が必修となる。また,欠課時間数が所定授業時間数の1/3以下でな ければならない。これらについては担当教員の指示に従うこと。
履修のアドバイス:必要に応じて復習しながら授業を進めるが,2年生までの数学(特に 微分,積分)をその都度復習しておくこと。
基礎科目:基礎数学Ⅰ,Ⅱ(1年),基礎線形代数(2),微分積分Ⅰ(2)
関連科目:応用数学Ⅰ,Ⅱ(4年),数学続論(4),数学特論(5)
受講上のアドバイス:演習を重視するので,教科書の問題はもちろんのこと,問題集の問題も数多く解くこ と。遅刻について,授業に大幅に遅れた場合は欠課として扱う,また遅刻の回数 が多い場合は,警告を行った後,欠課扱いとすることもある。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
前期ガイダンス |
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2週 |
関数の多項式による近似 |
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3週 |
数列の極限,級数 |
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4週 |
べき級数とマクローリン展開 |
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5週 |
演習偏微分法(1) |
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6週 |
偏微分法(2)〔接平面〕 |
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7週 |
偏微分法(3)〔合成関数の微分法〕 |
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験の返却と解説,偏微分 |
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10週 |
偏微分の応用 |
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11週 |
極大・極小(1) |
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12週 |
極大・極小(2) |
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13週 |
陰関数の微分法 |
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14週 |
条件付き極値問題,包絡線 |
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
前期末試験の返却と解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
後期ガイダンス,2重積分の定義 |
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2週 |
2重積分の定義 |
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3週 |
2重積分の計算(1) |
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4週 |
2重積分の計算(2) |
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5週 |
2重積分の計算(3) |
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6週 |
変数の変換と重積分(1) |
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7週 |
変数の変換と重積分(2) |
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
後期中間試験の返却と解説 |
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10週 |
変数の変換と重積分(3) |
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11週 |
これまでの復習 |
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12週 |
広義積分 |
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13週 |
2重積分のいろいろな応用(1) |
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14週 |
2重積分のいろいろな応用(2) |
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15週 |
後期末試験 |
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16週 |
後期末試験の返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |