工業力学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工業力学
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:青木ほか「工業力学」(森北出版), 参考書:竹中,蒲田「工業力学例題演習」(コロナ社)など
担当教員 山本 吉範

到達目標

学習目的: 工業製品の設計の基礎となる力や変位などを,主に静力学を中心に,解析し得る能力を養う。

到達目標:
1. 静力学の問題の解き方を身に付ける。
2. 重心の意味を理解し,平板および立体の重心位置を計算できる。
3. 剛体の運動を運動方程式で表すことができる。

ルーブリック

不可
評価項目1静力学に関する問題について法則および図やグラフを用いて解ける。静力学に関する基本問題について法則および図やグラフを用いて解ける。静力学に関する基本問題について解ける。静力学に関する基本問題について法則および図やグラフを用いて解けない。
評価項目2重心の概念を理解し,各種の物体の重心位置を求めることができる。重心の概念を理解し,規則的な物体の重心位置を求めることができる。規則的な物体の重心位置を求めることができる。重心の概念を理解できず,規則的な物体の重心位置を求めることができない。
評価項目3各種剛体の運動を理解し,運動法則を用いて運動を方程式で表せ,解くことができる。簡単な剛体の運動を理解し,運動法則を用いて運動を方程式で表せ,解くことができる。簡単な剛体の運動について運動法則を用いて解くことができる。簡単な剛体の運動を理解できず,運動法則を用いて運動を方程式で表せず,解くこともできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:

基礎となる学問分野: 工学/機械工学

電子制御工学科学習目標との関連: 本科目は電子制御工学科学習目標「(2)情報と計測・制御,設計と生産,材料と構造,機械とシステム,運動と振動,エネルギーと流れに関する専門技術分野の知識を修得し,工学問題の解析やメカトロニクス関連機器の設計や製作ができる能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連: 本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化」,A-2:「材料と構造」,「運動と振動」,「エネルギーと流れ」,「情報と計測・制御」,「設計と生産」,「機械とシステム」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」である。本科目は,大学相当の内容を含む科目で,技術教育プログラム履修認定に関係する。

授業の概要:工業力学は初等力学の応用面を主体にした科目である。力学の法則・原理は極めてわずかなものであるが,実際の問題を解く段になると,案外難しく容易に解けない場合が多い。本科目では,力のつり合いなどの静力学を中心に工学的現象の解析方法について解説する。

授業の進め方・方法:
授業の方法: 板書きを中心に授業を進める。その中で出来るだけ実物例との関連に注意しながら授業を進める。また,理解が深まるよう演習・レポート・小テストを課す。

成績評価方法: 定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。小テスト・演習・課題レポート(30%)。総合成績が60点未満の者に対しては,学年末までに再試験を行うことがあり,定期試験と同等に扱う。各試験は筆記用具および電卓のみ持ち込み可能とする。
注意点:
履修上の注意: 学年の課程修了のため履修が必須である。

履修のアドバイス: 物理の力学が基本であり,かなり数学的であるので,物理と数学の基礎をしっかり確立しておくことが肝要である。

基礎科目: 物理Ⅰ(2年),微分積分Ⅰ(2)

関連科目:応用物理Ⅰ(3年),材料力学Ⅰ(3),機械力学(4),材料力学Ⅱ(4),
流体工学(4),制御工学Ⅰ(4),電子制御工学実験Ⅱ(4),制御工学Ⅱ(5),ロボット工学(5),振動工学(専2),材料強度学(専2)


受講上のアドバイス: 本科目は,メカトロニクス人材育成関連科目である。工業力学は機械系科目の基礎科目である。応用力を身に付けるためには,力学系の演習書の問題を解くことをすすめる。予習と復習を随時行うこと。また,課題レポートは指定期限までに必ず提出すること。20分を越える遅刻は,1欠課と見なすので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,講義の概要,力,1点にはたらく力の合成と分解
2週 3力以上の力系の合成,力のモーメント,偶力,力の置き換え
3週 着力点の異なる力の合成
4週 1点にはたらく力のつりあい,接触点や支点にはたらく力
5週 着力点の異なる力のつりあい
6週 重心と図心,物体の重心
7週 回転体の重心,物体のすわり
8週   (前期中間試験)
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解答解説,点の運動
10週 直線運動,平面運動,円運動
11週 運動の法則,慣性力,向心力と遠心力
12週 剛体の回転運動と慣性モーメント,慣性モーメントに関する定理
13週 簡単な物体の慣性モーメント
14週 剛体の平面運動,剛体の平面運動の方程式
15週 前期末試験の返却と解答解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価自己 評価課題小 テスト合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000