ロボット工学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ロボット工学
科目番号 0082 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 一般社団法人日本機械学会著「ロボティクス」(丸善出版) / 配布プリント等
担当教員 野中 摂護

到達目標

【学習目的】
一般的なロボットの機能,構成,動作,駆動及び制御手法といったロボット工学の基礎知識の獲得を目的とする。また,ロボットの設計や機能を実現するために必要な技術力や問題解決能力をさらに深める。

【到達目標】
1.ロボットに必要な機能,構成,動作,駆動及び制御手法を理解し,説明できる。
2.機械設計の方法,物理量の測定方法および機械制御の基礎を学ぶ。
3.◎工学的課題を理解し,公衆の健康・安全への配慮,文化的・社会的・環境的な視点に配慮しつつ,課題解決のための設計解(システム・構成要素・工程)を創案できる。

ルーブリック

不可
評価項目1ロボットに必要な機能,構成,動作,駆動及び制御手法を適切に理解し,自分の言葉で説明できる。ロボットに必要な機能,構成,動作,駆動及び制御手法を概ね理解し,教科書などの言葉を用いて簡単に説明できる。ロボットに必要な機能,構成,動作,駆動及び制御手法を概ね理解し,教科書や参考書からヒントを得ながら説明できる。ロボットに必要な機能,構成,動作,駆動及び制御手法の基礎知識が不十分で説明できない。
評価項目2ロボット工学に関連する機械設計の方法,物理量の測定方法および機械制御の基礎を主体的に学び,それらの知識を応用することができる。ロボット工学に関連する機械設計の方法,物理量の測定方法および機械制御の基礎を主体的に学び,それらの知識を活用することができる。ロボット工学に関連する機械設計の方法,物理量の測定方法および機械制御の基礎を主体的に学ぶことができる。ロボット工学に関連する機械設計の方法,物理量の測定方法および機械制御の基礎を主体的に学ぶことができない。
評価項目3ロボット工学における工学的課題を理解し,公衆の健康・安全への配慮,文化的・社会的・環境的な視点を持って学ぶことができ,課題解決のための設計解(システム・構成要素・工程)を創案できる。ロボット工学における工学的課題を理解し,公衆の健康・安全への配慮,文化的・社会的・環境的な視点を持って学ぶことができ,課題解決のためのプロセスを提示し議論できる。ロボット工学における工学的課題を理解し,公衆の健康・安全への配慮,文化的・社会的・環境的な視点を持って学ぶことができる。ロボット工学における工学的課題を理解し,公衆の健康・安全への配慮,文化的・社会的・環境的な視点を持って学ぶことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【基礎となる学問分野】
工学/機械工学,電気電子工学,情報工学,制御工学

【授業の概要】
機械設計及び計測制御分野の専門性の深化を目指して,ロボットを分解することで,ロボットがどう作られ,どのように動かされ,どのような性質を持っているか等を解説する。また,ロボットの移動機構や,機能を実現するための方法論や考え方を示し,ロボットの構成要素であるセンサ等の計測制御技術についても解説する。

授業の進め方・方法:
【授業の方法】
板書を中心に授業を進めていくが,演習問題等で講義内容を理解し易くする。また,資料やビデオ等の教材も適宜利用して興味が湧くようにする。適宜,グループワークを実施する。

【成績評価方法】
4回の定期試験をそれぞれ同等に評価する(70%)。また,演習・グループワークを評価する(30%)。状況により,再試験を行う場合があるが,その評価は最大60点とする。評価方法は授業で説明する。

注意点:
【履修上の注意】
本科目は必修科目であり,学年の課程修了のためには履修が必須である。

【履修のアドバイス】
ロボット工学は数学,制御工学,及び物理学等を基礎とするが,下記に示す基礎科目を復習しておくことが望ましい。

【基礎科目】
設計製図(1年)基礎線形代数(2),材料力学(3),数学続論(4),機械力学(4),制御工学Ⅰ(4)

【受講上のアドバイス】
ロボット工学は,包含する工業技術の範囲が非常に広く,多くの分野と密接に関係している。したがって,基礎科目の復習等万全な状態で講義に臨んでほしい。また,演習のために電卓を準備すること。なお,遅刻については,各時間の開始時間後20分までは遅刻として扱うが,それ以降は欠課として扱う。なお,本科目は,メカトロニクス人材育成関連科目である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(シラバスの説明含む),ロボット工学の歴史と概念等
2週 ロボット開発の最新動向の紹介,ロボットの構成要素と役割
3週 分解する(1):ロボットの作業と機能等
4週 分解する(2):ロボットの機能と構成要素,構成要素と構造等
5週 移動する(1):移動ロボットの形態と原理
6週 移動する(2):車輪移動ロボット
7週 移動する(3):2足歩行と多足歩行
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 中間試験の答案返却と解答解説
10週 作業する(1):作業の種類と用途,駆動方式
11週 作業する(2):平面マニピュレータの運動学
12週 作業する(3):平面マニピュレータの静力学と動力学
13週 計測する(1):ロボットとセンサ,対象物を発見する方法
14週 計測する(2):距離と形状・回転量・力・姿勢を計測する
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の答案返却と解答解説
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス
2週 駆動する(1):構造とアクチュエータ
3週 駆動する(2):DCサーボモータ
4週 駆動する(3):モータドライバ,動力伝達機構,ステッピングモータ
5週 制御する(1):モータを動かす
6週 制御する(2):モータを制御する
7週 制御する(3):ハードウエアとソフトウエアのつながり
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 中間試験の答案返却と解答解説
10週 行動を決定する(1):行動決定の分類
11週 行動を決定する(2):操縦型と教示型
12週 行動を決定する(3):自律動作生成
13週 デザイン(設計)する(1):ロボットのデザイン
14週 デザイン(設計)する(2):食事支援ロボットのデザイン事例
15週 (学年末試験)
16週 学年末試験の答案返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価課題小テストその他合計
総合評価割合700020100100
基礎的能力0000000
専門的能力70001010090
分野横断的能力000100010