到達目標
本講義では、財務諸表を理解するために、必要となる会計の知識、会計の処理を学習する。到達目標は以下の通りである。
(1)会社の設立と営業を説明でき、それを反映する財務諸表の役割を説明できる。
(2)財務会計のシステムと基本原則を説明できる。
(3)会計基準を用いて、各営業活動の会計処理ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの
目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 財務諸表の役割を説明できる。 | 財務諸表の役割を概ね説明できる。 | 財務諸表の役割を大抵説明できる。 | 財務諸表の役割をほぼ説明できない。 |
評価項目2 | 財務会計のシステムと基本原則を説明できる。 | 財務会計のシステムと基本原則を概ね説明できる。 | 財務会計のシステムと基本原則を大抵説明できる。 | 財務会計のシステムと基本原則をほぼ説明できない。 |
評価項目3 | 会計基準に基づいて、各営業活動に関する会計処理ができる。 | 会計基準に基づいて、各営業活動に関する会計処理が3/4程度できる。 | 会計基準に基づいて、各営業活動に関する会計処理が3/5程度できる。 | 会計基準に基づいて、各営業活動に関する会計処理がほぼできない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
第3学期開講
※実務との関係
この科目は企業で販売管理システムの設計・開発などに携わっていた教員が、その経験を生かし、会計処理を含む財務 会計システムの理論と特徴などについて講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
本講義では、企業が外部の利害関係者に対して経営成績や財務状態を報告する目的で実施している財務会計について学習する。財務会計を学習するため、企業が会計処理と財務諸表の作成・公開にあたって準拠すべきルールとされている会計基準を深く理解する必要がある。
注意点:
現在、会計基準はルールベースより原則主義へ変更しつつあります。それによって、会計基準を運用する際、会計専門家の判断が求められています。適切な判断をするために、現行の会計基準と会計実務を理解する上、分析的・批判的な思考が必要です。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス 会計とは何か、会計の歴史、株式会社とは 会計情報の役割、会計制度、会計学と簿記 |
・シラバスを通じて、学習の意義や授業の進め方および評価方法を説明できる。 ・会計の意味と種類について説明できる。 ・会計情報の機能について説明できる。 ・会計制度の必要性について説明できる。
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2週 |
貸借対照表・損益計算書の構成要素 構成要素の認識・測定 資産測定(評価)と費用計上 |
・貸借対照表の構成要素について説明できる。 ・損益計算書の構成要素について説明できる。 ・認識と測定について説明できる。
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3週 |
資産・負債・純資産の区分 貸借対照表(資産)の項目と期末評価 |
・貸借対照表の区分について説明できる。 ・現金預金、売上債権、有価証券、棚卸資産、有形固定資産について説明できる。
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4週 |
貸借対照表(負債)の項目 貸借対照表(純資産)の項目 |
・仕入債務、引当金、社債、借入金について説明できる。 ・株主資本、評価・換算差額等について説明できる。
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5週 |
期間損益計算と損益計算書 損益計算書の区分と読み方 |
・期間損益計算について説明できる。 ・損益計算書の区分について説明できる。
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6週 |
財務諸表の入手方法 財務諸表分析の分類と方法 |
・財務諸表の入手方法について説明できる。 ・財務諸表分析の分類と方法について説明できる。
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7週 |
連結財務諸表の目的 連結財務諸表の仕組み |
・連結財務諸表の目的と必要性について説明できる。 ・連結財務諸表の作成の概要について理解する。
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8週 |
定期試験 答案返却・回答解説 |
・試験問題の解説を通じて、間違った箇所を説明できる。 ・全体の学習事項のまとめを説明できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 経済・ビジネス系分野 | 会計 | 財務会計の役割、法規制について説明できる。 | 4 | |
財務会計の基本原則について説明できる。 | 4 | |
貸借対照表の区分と内容について説明できる。 | 4 | |
損益計算書の区分と内容について説明できる。 | 4 | |
財務諸表の各項目の認識および測定方法について説明できる。 | 4 | |
キャッシュフローの計算書の区分と内容について説明できる。 | 4 | |
連結財務諸表の連結の範囲について説明できる。 | 4 | |
連結財務諸表の作成について説明できる。 | 4 | |
財務諸表分析の指標について説明できる。 | 4 | |
会計基準のグローバル化について説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 20 |
専門的能力 | 20 | 10 | 30 |
思考・推論・創造への 適用力 | 40 | 10 | 50 |