到達目標
1. 基本的な微分方程式の型を判別でき,一般解および条件を満たす特殊解を正しい手順で計算できる.
2. 自然科学や工学に関する簡単なモデルに基づいて,それらを記述する微分方程式および適切な条件を導出することができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安(不可) |
評価項目1 | 基本的な微分方程式について,一般解および初期条件や境界条件を満たす特殊解を正しく求めることができ,専門分野への応用ができる. | 基本的な微分方程式について,一般解および初期条件や境界条件を満たす特殊解を正しく求めることができる. | 基本的な微分方程式について,一般解および初期条件や境界条件を満たす特殊解を正しい手順で求めることができる. | 基本的な微分方程式について,一般解および初期条件や境界条件を満たす特殊解を正しい手順で求めることができない. |
評価項目2 | 専門分野に関する簡単な数学モデルについて,現象を記述する微分方程式および適切な条件を正く導出することができる. | 自然科学に関する簡単な数学モデルについて,現象を記述する微分方程式および適切な条件を正く導出することができる. | 自然科学に関する簡単な数学モデルについて,現象を記述する微分方程式および適切な条件を正しい手順で導出することができる. | 自然科学に関する簡単な数学モデルについて,現象を記述する微分方程式および適切な条件を正しい手順で導出することができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
運動する物体の位置や速度・加速度,あるいは生物の増殖や化学反応の様子などを調べるとき,対象となる量を表す関数のみならず,その導関数含む方程式,すなわち微分方程式を解くことが必要になる.2年次および3年次の解析で修得した微分・積分の内容に基づき,微分方程式とその解法および工学分野への応用について講義する.
授業の進め方・方法:
前半は,求積方による1階微分方程式の解法について講義する.後半は2階微分方程式を扱い,線形微分方程式の解法,および線形でない2階微分方程式を階数降下法により1階微分方程式に直して解く解法について講義する.
注意点:
本講義は学生の皆様の自宅での予習を前提のもとで進められます. 毎回シラバスで指定された箇所の予習を必ず行ってください. 本講義中のどこかで3回程度簡単な小テストを行いますのでしっかり勉強してください.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1回目 第4章 §1 1.1 微分方程式の意味 第4章 §1 1.2 微分方程式の解
2回目 第4章 §1 1.3 変数分離形 (1) |
1回目 曲線族の方程式からパラメータを消去して微分方程式を導くことができる. 理論や仮説に基づいて,工学的な現象に関する微分方程式を導くことができる. 与えられた関数が解であることを証明でき,指定された条件を満たす特殊解を定めることができる.
2回目 変数分離形の微分方程式の一般解を求めることができる.
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2週 |
1回目 第4章 §1 1.3 変数分離形 (2)
2回目 第4章 §1 1.3 変数分離形 (3) |
1回目 変数分離形の微分方程式について,条件を満たす特殊解を求めることができる.
2回目 簡単な工学的な現象に関する微分方程式を導くことができる.
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3週 |
1回目 第4章 §1 1.4 同次系
2回目 第4章 §1 1.5 1階線形微分方程式 (1) |
1回目 変数変換により,同次形の微分方程式を変数分離形に直して解くことができる. 2回目 定数変化法を用いて,1階非斉次線形微分方程式を解くことができる.
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4週 |
1回目 第4章 §1 1.5 1階線形微分方程式 (2)
2回目 第4章 §2 2.1 微分方程式の解 第4章 §2 2.2 線形微分方程式 (1) |
1回目 工学的現象に関する微分方程式に適切な条件を与えて解くことができ,その現象を説明できる. 2回目 与えられた関数が解であることを証明でき,初期条件や境界条件を満たす特殊解を定めることができる. 一般的な2階線形微分方程式の解の性質に関する基本的な計算ができる.
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5週 |
1回目 第4章 §2 2.2 線形微分方程式 (2)
2回目 第4章 §2 2.3 定数係数斉次線形微分方程式 |
1回目 ロンスキアンを用いて,関数の線形独立や線形従属が判別できる. ロンスキアンを用いて,関数の線形従属が判別できる. 線形独立な解や特殊解を用いて,線形微分方程式の一般解を構成することができる.
2回目 特性方程式を解くことにより,2階定数係数斉次線形微分方程式を解くことができる.
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6週 |
1回目 第4章 §2 2.4 定数係数非斉次線形微分方程式 (1)
2回目 第4章 §2 2.4 定数係数非斉次線形微分方程式 (2) |
1回目 斉次方程式の解の項と重複しない特殊解を用いた未定係数法により,2階定数係数非斉次線形微分方程式を解くことができる.
2回目 斉次方程式の解の項と重複する特殊解を考慮した未定係数法により,2階定数係数非斉次線形微分方程式を解くことができる.
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7週 |
1回目 第4章 §2 2.5 いろいろな線形微分方程式 (1)
2回目 第4章 §2 2.5 いろいろな線形微分方程式 (2) (2) |
1回目 1階連立線形微分方程式を解くことができる. 簡単なオイラー型の斉次微分方程式を解くことができる.
2回目 定数変化法が必要なオイラー型の斉次微分方程式を解くことができる. 階数降下法を用いて, 線形でない簡単な2階微分方程式を1階微分方程式に直して解くことができる.
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8週 |
定期試験 試験答案の返却・解説 |
1回目 これまでの範囲から出題された,定期試験の問題が解ける.
2回目 試験で間違った箇所を確認し訂正できる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前8 |
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前6,前7,前8 |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前5,前8,前10 |
評価割合
| 定期試験 | 宿題+レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
知識の基本的な理解 | 40 | 10 | 50 |
思考・推論・創造への適用力 | 20 | 10 | 30 |
汎用的技能 | 20 | 0 | 20 |