内燃機関学

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 内燃機関学
科目番号 0096 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 自作テキスト「ディーゼル機関のガス交換」、「構造/材料」
担当教員 川原 秀夫

到達目標

(1)4サイクルおよび2サイクル機関のシリンダ内のガス交換について理解することができる。
(2)エンジン各部の材料および構造について理解できる。
(3)往復動機関から発生する振動減および対策について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目14サイクルおよび2サイクル機関のシリンダ内のガス交換について理解することができる。4サイクルおよび2サイクル機関のシリンダ内のガス交換についてある程度理解することができる。4サイクルおよび2サイクル機関のシリンダ内のガス交換について理解することができない。
評価項目2エンジン各部の材料および構造について理解できる。エンジン各部の材料および構造についてある程度理解できる。エンジン各部の材料および構造について理解できない。
評価項目3往復動機関から発生する振動減および対策について理解できる。往復動機関から発生する振動減および対策についてある程度理解できる。往復動機関から発生する振動減および対策について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

本校 (1)-a 説明 閉じる
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商船 (2)-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、「舶用ディーゼル機関」に関する多くの現象や機構を機械システムとして捉え、機関出力、主要部構造・設計に関する基礎知識を習得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書及び自作テキストに沿って、内容の要点を板書し、説明を行う。その際に、通常よく遭遇する事例を具体的に紹介したり、実験室にある現物を見せて具体的に説明を行う。必要に応じて課題レポートを提出させる。自ら教科書、テキストを熟読し、演習問題に取り組むなど、予習演習をして授業内容の理解に努めること。
注意点:
本講義は、船員養成三級海技士(機関)の指定教科である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 4サイクル機関のガス交換Ⅰ・Ⅱ 体積効率と充填効率の定義と算出方法を理解し、両者に与える影響について説明することができる。
2週 吸・排気弁及び動弁装置の作動原理Ⅰ・Ⅱ 動弁装置の機構の原理について説明することができ、さらにバルブオーバラップの定義とこの影響について説明できる。
3週 2サイクル機関の掃気Ⅰ・Ⅱ 掃気方法とガスの流れについて説明することができ、2サイクル機関の様々な掃気方法の特徴について説明することができる。
4週 過給機関の原理と概要及び排気タービン過給機 過給機関における過給方式と構造について説明することができ、排気タービン過給の特徴および問題点を理解することができる。
5週 遠心式送風機、過給機の管理 タービンの性能曲線と運転点について理解することができ、さらにサージング現象について理解し、対策方法について説明することができる。
6週 シリンダ及びシリンダカバーⅠ・Ⅱ シリンダ及びシリンダカバーの材質,構造,冷却方式について理解でき、シリンダ及びシリンダカバーの潤滑方法及び熱応力対策について理解できる。
7週 ベット及びフレーム、主軸受及び軸受一般Ⅰ ベット及びフレームの材質、構造、各種応力について理解でき、主軸受及び軸受の材質、構造、特徴についても理解できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 主軸受及び軸受一般Ⅱ、ピストンⅠ 潤滑方式、摩擦性能曲線について理解でき、ピストンの要求される材質,構造,特徴について理解できる。
10週 ピストンⅡ、ピストンリングⅠ ピストンの形状と役割、ピストンリングの役割,種類,形状について理解し、ピストンリングによるポンプ作用とリングフラッタについて説明できる。
11週 ピストン棒,クロスヘッド,連接棒 ピストン棒及びクロスヘッドの材質,構造について説明でき、連接棒の材質、形状及び応力対策について説明できる。
12週 クランク軸Ⅰ・Ⅱ クランク軸の材質,構造,役割について理解でき、クランク軸に作用する応力とクランクデフレクション計測について理解できる。
13週 はずみ車,カム軸駆動装置 はずみ車の役割,カム軸の駆動方法について説明できる。
14週 振動 振動の定義(単振子),振動数,固有振動数について説明できる。
15週 危険回転数,往復機械の振動 危険回転数を算出することができ、往復機械で発生する振動の特徴について説明できる。
16週 前期期末試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力500050055
専門的能力2000150035
分野横断的能力100000010