商船学科

　商船学科は，船舶の運航技術についての技術を学習する学科である。

　 最近、船舶運航技術の発展はめざましいものがあり，航海には人工衛星を利用したＧＰＳや水中 音波利用のソナーなどの宇宙技術や海中技術が応用されている。また，推進機関の運航管理には， コンピュータを用いた計測制御技術が応用されている。このように，今や船舶の高度自動化への対 応など社会が求める海技技術者の技術の対象が拡大している。

　商船学科ではこのような時代の要請に応えるべく船舶の運航に必要な基礎的知識と技術を習得し， コンピュータ利用技術，計測制御技術，電気電子技術など，進展する周辺技術にも即応できる能力 をもった海技技術者を養成することを目的としている。

　「航海コース」と「機関コース」があり，それぞれのカリキュラムに基づいて教育内容の専門化 を図っている。

　航海・機関コースの共通科目としては、応用数学，情報処理，工業力学，熱力学，材料力学，電 気・電子工学，計測・自動制御，設計製図，船舶工学など航海学，機関学の基礎となる共通基礎科 目がある。さらに、航海コースでは，測位システム，航海計測学，航路論，船体運動論，貨物管理 などの航海学に関する専門科目，機関コースでは，内燃機関，蒸気機関，補助機械工学，機械設計 など機関学に関する専門科目について講義・演習を通して理解を深める。また、実験実習，校内練 習船実習を通して実際の船舶の運航に対する実践的な能力を養う。

　卒業研究では，実際の問題に対して，系統立てて問題を解決する能力を高め，高度化，多様化す る技術に対応できる海技技術者の養成を目指している。 

　シラバスとは，授業科目の学習到達目標，学習内容，授業計画，成績評価方法など，授業 に関する総合的な内容を記載したものです。高等専門学校における授業形態はこれまでの中 学校におけるものと異なり，シラバスが各年度始めに公表され，授業を効率良く理解する上 で利用されます。シラバスは学生，教員，保護者は勿論のこと，本校の教育に関連する多く の人たちにも，本校における教育内容を知ってもらう上で重要なものです。従って，シラバ スには，授業科目の総合的な内容である，① 授業科目の開設学年と学期，② 学習到達目標， ③ 使用教科書や参考書，④ 授業計画と内容，⑤ 成績評価の方法や基準，⑥ 学習上の注意点 やその他の関連事項 が記載されています。

　 シラバスは， 

　これから本校で勉強するに当たり，授業を受ける前には必ずこのシラバスを読み，授業の 学習到達目標をしっかりと理解し，授業内容の理解を高めるために十分に利用して下さ い。そして，受けた授業の内容を十分に理解しているかどうかを自分で確認するためにも このシラバスを利用し，授業内容に関する理解のチェックに利用して下さい。