到達目標
1.生体の特異性と計測解析法を理解し、診断・治療への工学の応用や医用機器の安全等について説明できる。
2.医用画像におけるさまざまなディープラーニングによる処理を理解し、実装できる。
3.学習データに対する前処理や学習モデルの評価手法について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 生体の特異性と計測解析法を理解し、診断・治療への工学の応用や医用機器の安全等について説明できる。 | 生体の特異性と計測解析法を理解し、医用機器の安全等について説明できる。 | 生体の特異性と計測解析法を理解し、医用機器の安全等について説明できない。 |
評価項目2 | 医用画像におけるさまざまなディープラーニングによる処理を理解し、実装できる。 | 医用画像におけるさまざまなディープラーニングによる処理を説明できる。 | 医用画像におけるさまざまなディープラーニングによる処理を説明できない。 |
評価項目3 | 学習データに対する前処理や学習モデルの評価について理解し、実践できる。 | 学習データに対する前処理や学習モデルの評価について説明できる。 | 学習データに対する前処理や学習モデルの評価について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
現代の医療現場において、計測、診断、治療の各段階で工学技術が広く利用されている。本講では、生体の特異性と計測解析法を理解し、種々の生体計測機器や医用機器の安全等の基礎を学ぶ。さらに、プログラミング言語Pythonを用いて、実際に医療AIを実装することで、医用画像におけるさまざまなディープラーニングの処理を学ぶ。
授業の進め方・方法:
毎回の授業は、基本的な事柄を説明した後、演習などを行う。また、動画や画像で実際の医療現場での情報を見せて説明したり、実際に生体計測装置に触れたりする。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。評価は後期中間と学年末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
生体計測のための電気電子工学:生体計測を学ぶために必要なキルヒホッフの回路、ブリッジ回路、複素インピーダンス、オペアンプ、差動アンプについて学習する。 |
生体計測のために必要な電気回路、電子回路の基礎を理解している。
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2週 |
生体計測のための電気電子工学:生体計測を学ぶために必要なフィルタ回路、ひずみゲージについて学習する。 |
生体計測のために必要な電子回路、センサ工学の基礎を理解している。
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3週 |
生体計測の基礎:生体計測で必要となる計測工学の基礎(誤差、統計的処理、系統誤差の処理、最小2乗法)について学ぶ。 |
生体計測のために必要な計測工学の基礎を理解している。
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4週 |
生体物性(電気的特性、力学的特性)について学ぶ。 |
生体の電気的性質や力学的性質を理解し、説明できる。
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5週 |
生体物性(音波・超音波に対する性質、熱・光に対する性質、放射線に対する性質)について学ぶ。 |
生体の音波・超音波、熱・光、放射線に対する性質を理解し、説明できる。
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6週 |
生体の電気的特性と安全対策について学ぶ。 |
生体の電気的特性(主に電気ショック等)と安全対策について理解し、説明できる。
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7週 |
生体信号の計測(心電図、筋電図、脳波、皮膚表面電位)と、グラウンドとフローティングについて学ぶ。 |
心電図、筋電図、脳波、皮膚表面電位などの計測や、グラウンドとフローティングについて理解し、説明できる。
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8週 |
生体計測機器(心電計、血圧計、心拍出量計、超音波血流計、パルスオキシオメータ、呼吸流量計など)について学ぶ。 |
心電図、筋電計、脳波計、皮膚表面電位計などの計測機器の動作について理解し、説明できる。
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4thQ |
9週 |
Pythonのプログラミング基礎について学ぶ。 |
Pythonを用いたプログラミングの基礎を理解し、基本的なプログラムの実装ができる。
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10週 |
データの準備と前処理およびニューラルネットワークの基礎について学ぶ。 |
データの前処理やニューラルネットワークについて説明できる。
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11週 |
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)について学ぶ。 |
CNNの処理について説明できる。
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12週 |
ディープラーニングによる画像の領域分割、ノイズ除去、超解像について学ぶ。 |
ディープラーニングによる画像の領域分割、ノイズ除去、超解像について理解し、実装できる。
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13週 |
オートエンコーダー(AutoEncoder)を用いた画像の特徴抽出について学ぶ。 |
AutoEncoderを用いた画像の特徴抽出処理について説明できる。
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14週 |
敵対的生成ネットワーク(GAN)を用いた画像生成について学ぶ。 |
GANを用いた画像生成について説明できる。
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15週 |
学習したモデルの評価方法について学ぶ。 |
ROC解析や混同行列を用いて教師あり学習モデルの分類精度を評価できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 計測の定義と種類を説明できる。 | 4 | |
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。 | 4 | |
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。 | 4 | |
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。 | 4 | |
自動制御の定義と種類を説明できる。 | 4 | |
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。 | 4 | |
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。 | 4 | |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 | 4 | |
伝達関数を説明できる。 | 4 | |
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。 | 4 | |
制御系の過渡特性について説明できる。 | 4 | |
制御系の定常特性について説明できる。 | 4 | |
制御系の周波数特性について説明できる。 | 4 | |
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |