概要:
機械設計は、まず概念設計に始まり、材料や各種要素の選択、強度計算、生産設計といったプロセスを繰り返した後、得られた設計解を図面化して完結する。本教科では、前期に手巻きウィンチ、後期に空気圧縮機を教材に採り、上記の設計作業を製図の段階まで一貫して行わせ、機械工学の基礎知識を実機の設計に応用する際に必要な基本事項を体得させることを目的とする。
実務経験のある教員による授業科目:この科目は、企業で機器設計を担当していた教員がその経験を活かし、産業機械を題材とした設計製図を行う授業である。
授業の進め方・方法:
上記の学習内容について、授業時間の前半は設計計算及び製図法に関する講義を行い、後半は質疑応答を行いながら、学生が各自の課題(設計仕様)に対する設計計算及び手書き、あるいは3次元CADでのモデリングを行う時間とする。
計算書・3Dモデル・2D図面・組立図などの提出物は、授業の度に設けた提出日までに提出すること。
関連科目:機械設計法、材料力学、工業熱力学
注意点:
設計・計算40%、提出物(略図、計算書、組立図、部品図)の提出20%、提出期日15%、計算書、組立図、部品図の正確さならびに明瞭さ25%。
前期と後期の平均点で通年の評価とする。再試験は行わない。
評価基準:60点以上を合格とする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 設計製図 | CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15 |
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15 |
機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 3 | 前2,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後13,後14,後15 |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10 |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 3 | 前3 |
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。 | 3 | 前3 |
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。 | 4 | 前3 |
軸の種類と用途を理解し、適用できる。 | 3 | 前5,前6,前7,後5 |
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。 | 3 | 前5,前6,前7,後5 |
キーの強度を計算できる。 | 3 | 前5,前6,前7,後5 |
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。 | 3 | 前5,前6,前7,後5 |
滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 3 | 前3,前5 |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 3 | 前4 |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 3 | 前4 |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 3 | 前4 |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 3 | 前4 |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 4 | 前4 |