情報リテラシー

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報リテラシー
科目番号 1E12 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (1)高専機構 情報セキュリティ教材 「K-SEC情報モラル教材」(高専機構 「情報システムユーザーガイドライン」「低学年教材」等)(2)できる Office 365 Business/Enterprise 対応 (インプレス)2018年版 または 最新版(3)ゼロからわかる Ruby 超入門,五十嵐邦明,松岡浩平,技術評論社
担当教員 加藤 直孝

到達目標

1.パソコン・スマートフォンの操作に際して,情報セキュリティーを意識した操作ができる.
2.emailやWebの操作で,セキュリティー・インシデントを起こす可能性があることを理解し,それを回避する操作ができる.
3.セキュリティーインシデントを起こしたときに,適切な対応が取れる.
4.Rubyで初歩的なプログラムが書ける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報機器を扱うには,情報セキュリティーの知識が必須であることを理解している.情報機器を扱うには,情報セキュリティーの知識が必須であることを理解している.情報機器を扱う時に,情報セキュリティーに関する意識がない.
評価項目2情報セキュリティーを配慮したパソコン・スマートフォンの取り扱いができる.情報セキュリティーを考慮したパソコンの操作ができる.パソコン・スマートフォンの取り扱いに際して,情報セキュリティーの意識が欠如している.
評価項目3セキュリティー・インシデントを起こしたときに,適切な対応が取れる.セキュリティー・インシデントを起こしたときに取るべき適切な対応を覚えている.セキュリティー・インシデントを起こしたときの対応を知らない.
評価項目4Rubyで初歩的なプログラムが書ける.Rubyで初歩的なプログラムが書ける.Rubyで初歩的なプログラムが書けない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は,高専機構 情報セキュリティ教材 「K-SEC情報モラル教材」(高専機構 「情報システムユーザーガイドライン」「低学年教材」等)を使いながら,情報セキュリティーの常識を身に着け,Office 365を使いこなせるようになることを目的とする.同時に,ブラインドタイピングやRubyを用いた簡単なプログラミングも行う.
授業の進め方・方法:
学習においては,自宅での独習が重要である.単に教科書を読むだけではなく,自分でPC(Personal Computer)ソフトウェアの環境を整備し,教科書の内容を入力し理解を進める必要がある.授業では,コンピューターやプログラミングに関する説明を行うが,自宅でのハンズオントレーニングが必須である.ソフトウェアをコンパイルできるPC環境を必要とするので,メモリー4GB以上の64bitノートブックパソコン(中古でよい)が必要である.学校に持ち込める自分専用のノートブックPCを持つことが望ましい.各個人のパソコンがそろう時期を5月の連休明けとして,連休明けから Ruby のハンズオントレーニングを開始する.
注意点:
教科書:
(1)高専機構 情報セキュリティ教材 「K-SEC情報モラル教材」(高専機構 「情報システムユーザーガイドライン」「低学年教材」等)
(2)できる Office 365 Business/Enterprise 対応 (インプレス)2019年版 または 最新版
(3)ゼロからわかる Ruby 超入門(五十嵐邦明,松岡浩平,技術評論社)
PC:
授業では,個人専用のNotebook PC(Windows 10)があることを前提にしています.CPUはcore i3以上,メモリーは8Gbyte以上が望ましいです.重いですが Lenovo ThinkPad E490がお勧めです.お金にゆとりがあれば,Lenovo ThinkPad T490sがよいと思いますが,1年生には贅沢です.信用のあるネットの中古屋さんで2万円程度の中古Notebook PC(BランクのThinkPadでよと思います)を購入してしのぐのも賢明な方法です.その時はたいてい4Gbyteメモリーで我慢することになりますが,持つと持たないとでは大きな差となります.Mac Book や Linux Notebook PCをすでに持っていれば新たにWindows PCを購入する必要はありません.プログラミングは理解するだけではなにもできません.プログラミングは体得することが重要で,共用PCでのそれを実現することは,ほぼ不可能と言って差し支えありません.
評価方法詳細:
定期試験 50%,課題等その他 50% を目安として評価する.60点以上を合格とする.再試は行わない. 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション:学習に必要なノートブックPCに関する説明など. 学習方法を大まかに理解する.
2週 PCを使ってみる.情報セキュリティ全体を理解する. キーボードを理解し,PCを操作できる.情報セキュリティを学ぶ必要性を理解する.
3週 コマンドライン操作を学ぶ.
タイピングを訓練する.
OS等のコマンドを打てる.
ブラインドタイピングができる.
4週 インターネット情報セキュリティー対策について理解する.
Office 365を使う(1)Office365の基本
インターネットを使うにはセキュリティーの理解が必須であることを理解している.
Office 365の基本を理解できている.
5週 ユーザーIDとパスワードの管理を知る
Office 365を使う(2)Outlookを使う
ユーザーID, Passwordを適切に管理できる.
Outlookを使える.
6週 セキュリティーの観点からパソコンの取り扱いを学ぶ.
Office 365を使う(3)クラウド上でファイルを管理する
パソコンの取り扱いがセキュリティーと密接に関係していることを理解している.
ファイルをクラウド上で管理できる.
7週 情報セキュリティーインシデントを見つけた場合の対処方法を学ぶ.
Office 365を使う(4)Teamsを使う.
セキュリティーインシデント発生時のすぐやる3か条を覚えている.
Teamsが使える.
8週 電子メールのセキュリティーについて理解する.
Office365を使う(5)Skypeを使う
電子メールが危険であることを知っている.
Skypeが使える
2ndQ
9週 Webのセキュリティーを学ぶ
Ruby の開発環境をインストールする.
Webの危険性について理解している.
Rubyの開発環境を独力で構築できる.
10週 電子決済・オンラインショッピングでの注意事項を理解する.
Rubyを使って,文字列を出力する.
オンラインショッピングの危険性を理解している.
Rubyの開発環境を使ってRubyのプログラミングができる.
11週 著作権,商標に関する理解を深める.
Rubyの配列を理解する.(1)
著作権・商標に関する初歩の知識がある.
Rubyの配列を理解できる.
12週 不正アクセス禁止法その他を学ぶ.
Rubyの配列を理解する.(2)
不正アクセス禁止法を知っている.
Rubyの配列を説明できる.
13週 予備 予備
14週 予備 予備
15週 全体をまとめる(テスト返却など) 全体のまとめ(テスト返却など)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。1
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。1
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。1
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。1
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。1
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。1
情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。2
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。2
変数の概念を説明できる。2
データ型の概念を説明できる。2
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。2
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。2
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。2
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。2
計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。1
基数が異なる数の間で相互に変換できる。1
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。1
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力000001010
専門的能力5000002070
分野横断的能力000002020