概要:
バイオ技術,研究において利用される酵素の働きはその構造と密接に関わっている。酵素(=タンパク質)を構成するアミノ酸の性質とタンパク質の高次構造を理解し,酵素の活性点の反応機序について学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義(チョークアンドトーク)のみで,酵素(タンパク)の構造を3次元的に理解することは難しい。PC上で動作するタンパク質構造表示ソフトRasMolを用い,Protein Data Bankデータベースの構造データーを表示させ,理解の助けとする。学生は,この演習を通して,立体的な理解が助けられるだろう。
注意点:
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
アミノ酸の化学構造と1文字表記,3文字表記,日本語表記,英語表記 |
20種類のアミノ酸の化学構造と1文字表記,3文字表記,日本語表記,英語表記ができる。
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2週 |
光学活性の表記(DL体,dl表記,( )(-)表記,RS絶対表記) エナンチオマー,ジアステレオマー |
20種類のアミノ酸の光学活性の表記(DL体,dl表記,( )(-)表記,RS絶対表記)ができ,エナンチオマー,ジアステレオマーを区別できる。
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3週 |
アミノ酸の電離 pKaとpHの関係(Henderson-Hasselbalchの式) |
アミノ酸のpKaとpHの関係(Henderson-Hasselbalchの式)を理解し,等電点を計算でできる。
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4週 |
アミノ酸の電苛と滴定曲線の形 |
アミノ酸の電苛と滴定曲線の形の概形を描くことができる。
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5週 |
ペプチド結合の性質 |
ペプチド結合を,VB法で描くことができる。
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6週 |
オリゴペプチドの命名法 |
オリゴペプチドの命名が,英語表記で記述することができ,構造式を描くことができる。
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7週 |
タンパク質の種類と酵素 |
タンパク質の機能分類,構造分類ができ,酵素の分類を述べることができる。
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8週 |
アミノ酸の一次構造 三文字表記法と一文字表記法 |
アミノ酸の一次構造を三文字表記法と一文字表記法で書くことができる。
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4thQ |
9週 |
アミノ酸の二次構造 αヘリックス,βシート,逆βシート,ランダムコイル,ヘアピン |
アミノ酸の二次構造 αヘリックス,βシート,逆βシートの水素結合を描くことができる。
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10週 |
アミノ酸の三次構造 ジスルフィド共有結合,配位結合,クーロン力,水素結合,疎水性相互作用,ファンデアワールス力 |
アミノ酸の三次構造を形成する結合と相対的結合力が言える
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11週 |
アミノ酸の四次構造 RasMolによるヘモグロビンの構造の表示と観察 |
アミノ酸の四次構造を形成する結合をあげることができる
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12週 |
アミノ酸の高次構造とエネルギー RasMolによる鎌状赤血球のヘモグロビンの構造の表示と観察 |
鎌状赤血球の原因を解説できる
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13週 |
酵素の活性点と作用機序 |
適合誘導モデルを解説できる
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14週 |
DNAの翻訳とタンパク質のフォールディング |
フォールディングとリフォールディングを説明できる
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15週 |
まとめ |
これまでの総まとめを行い,到達目標に挙げた能力・スキルを修得している
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | σ結合とπ結合について説明できる。 | 2 | |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 2 | |
共鳴構造について説明できる。 | 2 | |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 2 | |
高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 2 | |
無機化学 | 代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 2 | |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 2 | |
配位結合の形成について説明できる。 | 2 | |
水素結合について説明できる。 | 2 | |
分析化学 | イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 1 | |
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。 | 1 | |
物理化学 | 触媒の性質・構造を理解して、活性化エネルギーとの関係を説明できる。 | 1 | |
表面の触媒活性を理解して、代表的な触媒反応を説明できる。 | 1 | |
生物化学 | タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 3 | |
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。 | 3 | |
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。 | 3 | |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 3 | |
ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 1 | |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 1 | |
RNAの種類と働きを列記できる。 | 1 | |
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。 | 2 | |