アルゴリズムⅠ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 アルゴリズムⅠ
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(情報システムコース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 アルゴリズムとデータ構造;石畑清/岩波書店
担当教員 嘉藤 学

到達目標

1.計算量、再帰等について説明できるとともに、計算量を求めることができ、また再帰関数を記述できること
2.整列アルゴリズムを説明でき、それらの一部をプログラムとして実現できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1計算量、再帰等について明確に説明できる。また、主要なアルゴリズムの計算量を求めることができ、比較的複雑な再帰関数を記述できる。計算量、再帰等について説明できる。また、基本的なアルゴリズムの計算量を求めることができ、簡単な再帰関数を記述できる。計算量、再帰等について説明できない。また、基本的なアルゴリズムの計算量を求めることができず、簡単な再帰関数を記述できない。
評価項目2整列アルゴリズムを明確に説明でき、それらの一部を実用的なプログラムとして実現できること整列アルゴリズムを説明でき、それらの一部をプログラムとして実現できる整列アルゴリズムを説明できない。また、それらの一部をプログラムとして実現できない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 本授業では、情報科学分野の基礎であるアルゴリズムについて学習する。コンピュータに何らかの問題を解かせる場合、計算の手順(アルゴリズム)を設計する必要がある。その際、問題に適したデータ構造(メモリ上のデータ表現形式)を採用することになる。アルゴリズムをプログラムとして表現し、コンピュータで実行して問題の解を得る。
 本授業では、アルゴリズムに関する基本概念である計算量、再帰、整列アルゴリズムについて学ぶ。
 理論だけではなく、プログラミング演習を通して実践的な力を付けることも目指す。
授業の進め方・方法:
講義形式と演習形式を混合して授業を進める。事前学習および講義で学習した内容をプログラミング演習で確認することで実践力を身に付ける。
注意点:
C言語を用いてプログラムを作成する。関数、配列、ポインタ等の理解が必要である。また、Excelでグラフを作成させる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,関数の復習 ・C言語の関数が記述できること
2週 再帰 ・再帰とは何であるかを説明できる
・再帰関数が記述できる
3週 再帰 ・再帰関数が記述できる
4週 再帰 ・再帰関数が記述できる
5週 再帰
アルゴリズムの基本概念
・再帰関数の呼び出し回数がカウントできる
・アルゴリズムの概念を説明できる
・データ構造とは何かを説明できる
6週 アルゴリズムの基本概念 ・計算量を説明できる
・O記法を説明できる
7週 アルゴリズムの基本概念 ・アルゴリズムの計算量を求めることができる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験返却
整列
・問題の解答を通じて理解を深める
・整列(ソーティング)とは何かを理解できる
・素朴なアルゴリズム(選択法、挿入法等)を理解できる
・素朴なアルゴリズムの計算量(比較回数、交換回数等)を理解できる
10週 整列 ・素朴なアルゴリズム(選択法、挿入法等)のプログラムを記述できる
11週 整列 ・洗練されたアルゴリズム(クイックソート、ヒープソート等)を理解できる
・洗練されたアルゴリズムの計算量を理解できる
12週 整列 ・クイックソートの関数を記述できる
・CPU時間でアルゴリズムの性能を比較するためのプログラムを作成できる
13週 整列 ・CPU時間でアルゴリズムの性能を比較するためのプログラムを作成できる
14週 整列 ・CPU時間でアルゴリズムの性能を比較できる
15週 前期末試験
16週 試験返却
整列
・問題の解答を通じて理解を深める
・CPU時間でアルゴリズムの性能を比較できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。4前6
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。4前6
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。4前6
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。4
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。4前6
領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。4前6
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。4前9,前12
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。4前9,前12
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。4前9,前12
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。4前9,前12
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。4前6
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。4
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
専門的能力80000200100