到達目標
1. 群,環,体,加群の定義と基本的性質を理解できる.(A1)
2. 群,環,体,加群の例を複数列挙できる.(A1)
3. 群,環の準同型定理を明示でき,複数の具体例で準同型定理を用いて,同型であることを証明できる.(A1)
4. フェルマーの小定理を群の応用として,証明できる.(A1)
5. 行列のジョルダン標準形を加群を用いて求めることができる.(A1)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 群,環,体,加群の定義と基本的性質を説明できる. | 群,環,体,加群の定義と基本的性質を理解できる. | 群,環,体,加群の定義と基本的性質を理解できない. |
評価項目2 | 群,環,体,加群の例を複数列挙し,説明できる. | 群,環,体,加群の例を複数列挙できる. | 群,環,体,加群の例を複数列挙できない. |
評価項目3 | 群,環の準同型定理を明示でき,複数の具体例で準同型定理を用いて,同型であることの証明を説明できる. | 群,環の準同型定理を明示でき,複数の具体例で準同型定理を用いて,同型であることを証明できる. | 群,環の準同型定理を明示できず,複数の具体例で準同型定理を用いて,同型であることを証明できない. |
評価項目4 | フェルマーの小定理の,群の応用としての証明を説明できる. | フェルマーの小定理を群の応用として,証明できる. | フェルマーの小定理を群の応用として,証明できない. |
評価項目5 | 行列のジョルダン標準形の加群を用いた求め方を説明できる. | 行列のジョルダン標準形を加群を用いて求めることができる. | 行列のジョルダン標準形を加群を用いて求めることができない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-1
説明
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JABEE c
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教育方法等
概要:
群,環,体,加群の定義と例,基本的性質を学ぶ.またその応用として,フェルマーの小定理とジョルダンの標準形について学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識:本科で学んだ数学の知識,線形代数,位相数学の知識.
講義室:講義室①②
授業形式:講義
学生が用意するもの:配布プリント保存用のファイル,課題用ノート
注意点:
評価方法:中間試験35点(A1),定期試験35点(A1)、課題30点(A1)により評価し,60点以上を合格とする.
自己学習の指針:授業後はファイルをもう一度見直し,わからない部分を理解すること.演習問題はじっくり時間をかけて取り組むこと.
オフィスアワー:月曜日 16:00~17:00 金曜日 16:00~17:00
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
群,群の例 |
群の定義を述べることができ,その例を複数列挙できる 列挙した例が実際に群であることを証明できる
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2週 |
群の性質,部分群 |
群の基本的な性質を説明できる 部分群の定義を述べることができ,その例を複数列挙できる 列挙した例が実際に部分群であることを証明できる
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3週 |
剰余類,ラグランジュの定理 |
剰余類の定義を述べることができ,その例を複数列挙できる ラグランジュの定理の意味が理解できる
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4週 |
正規部分群 |
正規部分群の定義を述べることができ,その例を複数列挙できる 列挙した例が実際に正規部分群であることを証明できる
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5週 |
剰余群 |
正規部分群の概念の必要性について説明できる 剰余群の例を複数列挙できる
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6週 |
群準同型写像,群準同型定理 |
群準同型写像の定義を述べることができ,その例を複数列挙できる 複数の具体例で,群準同型定理を用いて,同型であることを証明できる
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7週 |
群の作用 |
群の採用の定義を述べることができ,その例を複数列挙できる 列挙した例が実際に群の作用であるとを証明できる
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
環,体,環の例,体の例 |
環や体の定義を述べることができ,それらの例を複数列挙できる 列挙した例が実際に環や体であることを証明できる
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10週 |
イデアル,剰余環 |
イデアルの定義を述べることができ,その例を複数列挙できる 列挙した例が実際にイデアルであることを証明できる 剰余環の例を複数列挙できる
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11週 |
環準同型写像,環準同型定理 |
環準同型写像の定義を述べることができ,その例を複数列挙できる 複数の具体例で,環準同型定理を用いて,同型であることを証明できる
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12週 |
加群 |
線形空間の拡張として加群を捉えることができる 線形空間ではない加群の例を複数列挙できる
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13週 |
群の応用例:フェルマーの小定理,RSA暗号 |
フェルマーの小定理を群の応用として証明できる RSA暗号のアルゴリズムを小さな整数の場合で,具体的に説明できる
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14週 |
環の応用例:ユークリッドの互除法 |
2つの整数の最大公約数をイデアルを用いて計算できる
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15週 |
加群の応用例:ジョルダン標準形 |
行列のジョルダン標準形を加群を用いて求めることができる
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 100 |