安全工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 安全工学
科目番号 0107 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新人研究者・技術者の為の安全の手引き(化学同人)
担当教員 森村 茂,濱邊 裕子

到達目標

1. 安全の原理・原則を理解できること。
2. 化学物質の危険性、実験環境の安全対策に関する知識を修得すること。
3. 高圧ガスの安全対策に関する知識を修得すること。
4. 生物試料の安全な取り扱い方に関する知識を修得すること。
5. 電気装置の安全な取り扱い方に関する知識を修得すること。
6. ヒューマンエラーの起こる原因と対策について理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価盲目1安全の原理・原則について、詳しく説明できる。安全の原理・原則について、概略、説明できる。安全の原理・原則について、説明できない。
評価盲目2化学物質の危険性、実験環境の安全対策について、詳しく説明できる。化学物質の危険性、実験環境の安全対策について、概略、説明できる。化学物質の危険性、実験環境の安全対策について、説明できない。
評価盲目3高圧ガスの安全対策に関して、詳しく説明できる。高圧ガスの安全対策に関して、概略、説明できる。高圧ガスの安全対策に関して、説明できない。
評価項目4生物試料の安全な取り扱い方法に関して、詳しく説明できる。生物試料の安全な取り扱い方法に関して、概略、説明できる。生物試料の安全な取り扱い方法に関して、説明できない。
評価項目5電気装置の安全な取り扱い方法に関して、詳しく説明できる。電気装置の安全な取り扱い方法に関して、概略、説明できる。電気装置の安全な取り扱い方法に関して、説明できない。
評価項目6ヒューマンエラーの起こる原因と対策について、詳しく説明できる。ヒューマンエラーの起こる原因と対策について、概略、説明できる。ヒューマンエラーの起こる原因と対策について、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 5-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 5-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今日、我々のあらゆる事業活動・生活分野には、火薬類や高圧ガスのような発火・揮発性物質や、石油類に代表される引火性物質や、生体に影響を与える毒劇物、作業環境や自然環境の保全に影響を及ぼす有害物質などが数多く存在する。現在では、過去の事故・災害・公害の経験を通じて、広く行政上の規制が行われ、「消防法」のほか「高圧ガス保安法」、「労働安全衛生法」、「毒物及び劇物取締法」等により保安規制されている。本科目では、事業活動における安全衛生の確保、作業環境・生活環境・自然環境の保全の基本を学び、規制法を遵守した上で、技術者・管理者として理解すべき化学物質の危険性を中心に学習する。また、生物試料や電気装置の安全な取り扱い方法についても学び、さらにヒューマンエラーについて学習する。
授業の進め方・方法:
基礎研究から応用研究開発までの実験や製造現場、プラントでの安全・衛生・環境における危険要因に関する事項について、事例紹介とテキストによる解説を行う。また、リスクマネージメントの方法の理解を目標としてプリントで解説する。
事前学習として、授業計画の授業内容および到達目標を確認の上,教科書や配布資料の該当箇所に目を通しておくこと。
事後学習として、要点をノートに整理してまとめ、内容の深い理解に努めること。また、課題や教科書の例題・章末問題に取り組み実践力を養うこと。総合成績の15%分の評価とする。
注意点:
特定非営利活動法人失敗学会で公開している失敗知識データベースと、安全衛生情報センターで公開している事故・災害事例を参照し、それを基に、その根本的原因・対策とその原因物質の特性・取り扱いについて学習する。リスクマネージメントについては、災害の累計に応じた人的・物的・管理面での考え方を理解した上で、ケーススタディにより、定着を図る。
・実際に起こった具体的事例を挙げて講義するので、過去の経験を学んでもらいたい。
・化学系資格取得、就職後の勤務に実際に役立つ内容を系統的に学習できるので、確実に修得してほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、安全の基本的な考え方 安全の基本的な考え方を理解し、説明できる。
2週 化学物質の危険性(火災・爆発) 化学物質の火災・爆発の危険性について理解し、安全な取り扱い方法を説明できる。
3週 化学物質の危険性(有害性) 化学物質の人体への有害危険性について理解し、安全な取り扱い方法を説明できる。
4週 高圧ガスの安全な取り扱い方1 高圧ガスの危険性を理解し、安全な取り扱い方法を説明できる。
5週 高圧ガスの安全な取り扱い方2(極低温)
極低温ガスの危険性を理解し、安全な取り扱い方法を説明できる。
6週 廃棄物の安全な取り扱い方
廃棄物の区分を理解し、適切な処理方法を説明できる。
7週 放射性物質の安全な取り扱い方 放射線の種類を理解し、放射性物質の取り扱い方を説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 中間試験の返却と解説
10週 生物試料の安全な取り扱い方
生物実験の注意点を理解し、安全な取り扱い方を説明できる。
11週 電気装置の安全な取り扱い方 電気装置の危険性を理解し、安全な取り扱い方を説明できる。
12週 スケールアップと安全対策
スケールアップにともなう危険性を理解し、制御方法を説明できる。
13週 ヒューマンエラー
ヒューマンエラーの起こる原因について理解し、ヒューマンエラーへの対策について説明できる。
14週 危険予知
危険予知の考え方を理解できる。
15週 後期定期試験
16週 後期定期試験の返却と解説・まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合85000015100
基礎的能力200000525
専門的能力6500001075
分野横断的能力0000000