複素関数論

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 複素関数論
科目番号 7005 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「新応用数学 改訂版」高橋節夫ほか著、大日本図書
「新応用数学問題集 改訂版」高橋節夫ほか著、大日本図書

担当教員 拜田 稔

到達目標

複素関数の基本的な取り扱いを学び、留数定理を使って複素積分の計算ができるようになることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
複素数複素数を極形式で表したり、累乗根を求めたりすることができる。複素数の絶対値や偏角を求め、極形式で表すことができる。複素数を極形式で表すことができない。
複素関数様々な複素関数の定義を理解し、1次分数関数による図形の移動先や多価関数の値などを求めることができる。基本的な複素関数の定義を理解し、関数の値を求めることができる。基本的な複素関数の値を求めることができない。
正則関数正則関数の定義を理解し、様々な関数を微分したり、コーシー・リーマンの関係式を応用して問題を解くことができる。正則関数の定義を理解し、基本的な関数を微分したり、コーシー・リーマンの関係式を使って関数の正則性を判定することができる。基本的な関数を微分したり、コーシー・リーマンの関係式を使って関数の正則性を判定することができない。
複素積分複素積分の定義に従い、コーシーの積分定理を使って様々な複素積分の計算ができる。複素積分の定義に従い、コーシーの積分定理を使って簡単な複素積分の計算ができる。簡単な複素積分の計算ができない。
留数定理留数定理を使って様々な複素積分の計算や応用ができる。留数定理を使って簡単な複素積分の計算ができる。留数定理を使って複素積分の計算をすることができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE(2012)基準 1(2)(c) 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (2)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
複素数や複素関数の基本的な取り扱いを学び、複素積分に応用する。コーシーの積分定理や留数定理を使って複素積分の計算をし、実積分の計算にも応用できるように練習する。
授業の進め方・方法:
講義形式。適宜演習を交える。
注意点:
(1) 本科の数学、特に微分積分の基礎知識を前提とする。
(2) ベクトル解析の知識があることが望ましい。
(3) 授業に沿って復習をしっかりとし、教科書の問は自分で解けるようにしておくこと。
(4) 問題集を有効に活用し、進んだ内容にも取り組むこと。
〔授業(90分)+自学自習(210分)〕×16回 ※適宜,補講を実施する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 複素数と極形式 複素数の絶対値と偏角を求め、極形式で表すことができる。
2週 複素数の性質 複素数の四則演算の意味を複素数平面上で考えることができる。累乗根を求めることができる。
3週 複素関数 様々な複素関数の定義と性質を理解し、点における値を求めることができる。
4週 複素関数と正則関数 1次分数関数により、z平面上の図形がw平面上のどんな図形に移るか求めることができる。複素関数の導関数の定義が理解できる。
5週 正則関数 基本的な正則関数を微分することができる。
6週 コーシー・リーマンの関係式 コーシー・リーマンの関係式を理解し、関数の正則性を判定できる。
7週 逆関数 逆関数の定義を理解し、基本的な多価関数の値を求めることができる。
8週 複素積分 複素積分の定義を理解し、簡単な複素積分の値を求めることができる。
4thQ
9週 複素積分の計算 複素積分の性質を理解し、様々な積分路における複素積分の値を求めることができる。
10週 コーシーの積分定理 コ-シ-の積分定理を理解し、簡単な応用ができる。
11週 コーシーの積分表示 コ-シ-の積分表示を理解し、簡単な応用ができる。
12週 関数の展開 基本的な関数のテイラ-展開やロ-ラン展開を求めることができる。
13週 留数 関数の留数を求めることができる。
14週 留数定理 留数定理を用いて積分の値を求めることができる。
15週 定期試験 達成度を確認する。
16週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目)。

評価割合

定期試験課題・小テスト等合計
総合評価割合7525100
成績7525100